花王の「お家のおしごと」

 花王グループは、次世代育成を社会貢献活動のテーマのひとつに掲げ、子どもたちの“生きる力”の向上を願い、学校教育支援活動を行っている。その中の出張授業「お家のおしごと」は、家庭でのお手伝いを通して子どもたちの“生きる力”を育てるもので、2010年の開始から、延べ215回、88校6072名の子どもたちが参加した。
 このプログラムは、小学校1、2年生を対象に生活科の単元と連動しており、学校の先生による「事前授業」、花王の社員による食器洗いや拭き掃除体験の「出張授業」、家庭で家事の習慣的な実践を目指した「自己学習」、家庭での実践活動を振り返り、共有する「事後授業」の4部構成となっている。
 出張授業では、6~7名の社員が一人ひとりに声掛けしながらサポートしている。また、家庭での家事手伝いを習慣化できるように、体験授業の後に「チャレンジウィーク」を設け、保護者の協力も得ながら、子どもたちが目標設定した家事を一定期間実践できる仕組みをつくっている。
 参加した子どもからは、「そうじはたいへんだとわかりました。でも、たのしいし、みんなのやくにたつことがわかったからてつだいをもっとしたいとおもいました」などの感想が寄せられている。
 2013年2月、この活動が「系統立ったプログラムで学校の教育課程の中で導入しやすい」と評価され、経済産業省の「第3回キャリア教育アワード」の普及型キャリア教育部門で優秀賞を受賞した。
 花王生活者コミュニケーションセンターの深澤純一部長は「次世代育成活動を重要な活動と位置付け、経営トップ自らが、このプログラムに参加しており、社員も約300人が自らの意志で参加している。今後は、実施回数を増やすとともに、海外での展開もエリア、実施回数共に拡大していきたい。また、教材を提供する教員自立型のスタイルも確立していく予定」と話している。

『経済広報』(2013年5月号)
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