日産デザインわくわくスタジオ

 日産自動車は、社会貢献活動の重点分野のひとつである「教育への支援」の一環で、3種類の出張授業を展開している。いずれも自動車メーカーとしての知見や特徴を生かしたユニークな内容で、子どもたちにモノづくりの楽しさや奥深さを体験してもらい、職業観を育むキャリア教育を目的としている。
 そのうちのひとつである「日産デザインわくわくスタジオ」は、日産デザイン部門が独自に企画して2008年度に開始し、2012年度は25校で2200人、これまで延べ約1万人の子どもたちが参加した。
 このプログラムは、小学5・6年生が対象で、講師は同社の現役デザイナーが務める。はじめにクルマができるまでの過程を紹介し、子どもたちが描いたクルマの絵をもとに、デザイナーがスケッチ作業のデモンストレーションを行う。また、デザイナーが自分の生い立ち、なぜデザイナーという職業を選んだのか、夢の実現に向けた努力や勉強などについて語り、子どもたちの職業観の形成にも寄与することを目指している。
 参加した子どもからは、「夢を持つことや夢を実現するために努力することの大切さが分かった」「カーデザイナーの仕事がよく分かった」といった感想が寄せられている。
 日産自動車は「社会貢献活動としての意義と共に、講師役で参加した社員のプレゼンテーション能力、コミュニケーション能力の向上にも効果があり、人財育成の一助になっている。今後もできるだけ多くの社員が自発的に参加するよう働き掛けを行っていきたい」と話している。
 また、海外の事業拠点からも出張授業を実施したいという問い合わせが増えており、2011年度には「日産モノづくりキャラバン」をメキシコに拡大するなど、グローバルな取り組みになり始めている。

『経済広報』(2013年6月号)
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