AGC旭硝子の出張授業

 AGC旭硝子は、将来の理系人材輩出に寄与することを目的に、神奈川県内の高校生を対象に、工学や素材への興味を促す「知っているようで知らなかったガラスの話」という出張授業を2010年度より実施している。2012年度には6回、330人の生徒が参加した。
 プログラムでは、最初にガラスの原料、歴史、身近にあるガラス製品について説明する。次に、エコガラスが家庭のCO?(二酸化炭素)排出量削減に、防災・防犯ガラスが地震による災害拡大防止に貢献していることをはじめ、割れにくいガラスや強化ガラスなどの高機能ガラスが、社会課題の解決に貢献していることなどを伝える。この出張授業では一方的な講義形式ではなく、貴重なガラスの溶解映像を見たり、複数種類のガラスを使って、熱の伝わり方の違いやガラスを割る体験を通じて学んでもらう。
 旭硝子の担当者は、「講師に若い研究員を派遣し、身近に感じてもらえるようにしている。また、授業の最後に、講師が工学に興味を持ったきっかけや、研究員を志した理由、夢の実現のために今やるべきことなどを高校生に伝えており、キャリア教育の面からも喜ばれている」と話している。
 参加した生徒からは、「紀元前からずっと進化し続けているガラスが、生物の進化と似ていると思った」「身近なガラスでも知らないことがたくさんあり、もっと調べてみたいと思った」のほかに「自分の夢を大事にして、その夢の実現に向けて日々努力していきたいと思った」といった感想も寄せられている。
 神奈川県のほかに千葉工場でも、工場周辺の小学校で2009年度から若手従業員による理科の出張授業「化学のまほう調査隊」を実施しており、重曹などを使った実験を通じて、化学反応を楽しく分かりやすく説明している。 

『経済広報』(2013年8月号)
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