『経済広報』(2013年5月号)掲載
企業・団体のCSR活動
ソーラーランタン10万台プロジェクト
パナソニック(株)
インタビューも交えながら、まちの特徴や防災・交通安全などに関する設備をチェック
カンボジアの孤児院では、発電機を止めた後も
自習が続けられるようになった
(提供:School Aid Japan)
■お問い合わせ先
ブランドコミュニケーション本部
CSR・社会文化グループ 
TEL:03-3574-5665
■HP
http://panasonic.co.jp/citizenship/lantern/

 パナソニックは、太陽光により発電・充電する小型照明器具の寄贈を通じて無電化地域の暮らしに明かりを灯す「ソーラーランタン10万台プロジェクト」を始動した。
 IEA(国際エネルギー機関)の推計によれば、世界では、現在もなお開発途上国を中心に、約13億2000万人もの人々が電気の使えない生活をしている。こうした地域の多くでは電気照明の代わりに灯油ランプが使われているが、人々はランプから出る黒い煙による健康被害や火事の危険にさらされているという。灯油ランプは明るさも不十分で、風の強い日には消えてしまうこともあり、人々の夜間の活動は大きく制約される。
 パナソニックが、この問題の解決に向けて動き出したきっかけは、ウガンダ共和国副大統領府大臣からの1通の手紙だった。岐阜県にある同社の太陽光発電施設「ソーラーアーク」を訪問した大臣が、後日、「太陽電池は、無電化地域の人々の暮らしの改善に役立つ」と期待を寄せた。これに応えようと、培ってきた蓄エネ・創エネ技術を活用して、小型の太陽光パネルと充電池を装備した照明器具「ソーラーランタン」を開発。ポータビリティーにも優れ、机の上に置いたり天井から吊るしたりと、様々な利用シーンに応えられる。
 ソーラーランタンは2009年9月から2010年3月までの間にウガンダをはじめとするアフリカ諸国に計1050台、また、2011年3月、東日本大震災被災地に4000台寄贈された。さらに、2011年4月にタンザニアへ1000台、2012年3月にカンボジアへ2000台と、国連機関やNGOなどを通じて寄贈したところ、利用者からは「夜も勉強できるようになった」「夜間も妊産婦検診が可能になった」「燃料代が節約できた」などの喜びの声が上がった。教育、医療活動、家計にまで及ぶ効果を確信したパナソニックは、この活動をより大きく展開することを決め、「ソーラーランタン10万台プロジェクト」を開始した。
 2013年2月、その第1弾としてミャンマーで活動するNGOなど4団体に3000台、また、3月には第2弾としてインドで活動するNGOと社会的企業4団体に5000台が、それぞれ寄贈された。創業100周年を迎える2018年までに、合計10万台の寄贈を目指している。  

日本ボーイスカウト埼玉県連盟草加第7団「チームせんべい」作の交通安全マップ
ミャンマーへの寄贈に伴い開かれた記念式典の様子
撮った写真や情報を使って、まちの危険箇所、安全設備を示すマップを作成
夜間も妊産婦検診が可能になったカンボジアの保健センター
(提供:ワールド・ビジョン・ジャパン)

(国内広報部主任研究員 小寺隆夫)
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