『経済広報』(2014年8月号)掲載
企業・団体のCSR活動
パナソニックミュージアム 松下幸之助歴史館
パナソニック(株)
1929(昭和4)年に制定された「綱領」と「信条」。“企業は社会からの預かり物”との考えに基づく
1929(昭和4)年に制定された「綱領」と「信条」。“企業は社会からの預かり物”との考えに基づく

■お問い合わせ先
パナソニックミュージアム 松下幸之助歴史館
TEL:06-6906-0106 
FAX:06-6906-1894

■HP
http://panasonic.co.jp/history/museum/

 パナソニックが創業50周年を記念して、1968(昭和43)年に大阪・門真市に開設した「パナソニックミュージアム 松下幸之助歴史館」は、昨年開館45周年を迎えた。昭和初期の本店社屋を復元した同館の屋上には、幸之助自ら神戸港まで足を運んで譲り受けたという舵輪が掲げられているが、これは本店の使命は会社全体の針路を定めることであるということを象徴している。
 館内は、時系列展示ゾーンをはじめ、メイン映像コーナー、テーマ展示ゾーン、シアターの4つのコーナーに分かれている。
 まず時系列展示ゾーンでは、和歌山県・和佐村(現 和歌山市)の松下家の長屋門を復元したゲートをくぐると、幸之助94年の生涯が、4つの期(第1期:志を立てる、第2期:使命を知る、第3期:世界を駆ける、第4期:夢、果てしなく)に分けられ、数々の業績が紹介されている。特に第1期の「創業の家」では、初期の製品の製作に使用した釜や足踏み機などの実物を置いた作業場が忠実に復元され、幸之助や家族らが手作業で製品をつくっている様子が、生き生きと蘇ってくる。
 メイン映像コーナーでは、「経営」「人生」「人づくり」の各ジャンルに分類された幸之助の肉声を、実写映像などで視聴できる。「物をつくる前に人をつくる」という言葉に代表される幸之助の強い信念や人生観に触れ、企業とは、人とは、どうあるべきかという深いテーマを考えさせられる場だ。
 テーマ展示ゾーンは、歴史的な製品や広告宣伝を展示。「人によろこんでもらえるいいものを適切な価格で提供したい」という幸之助のものづくりの考え方を基本に、時代のニーズを捉えてつくられた製品の数々が見ものである。
 シアターでは、2編の映像ソフトが上映され、大画面の迫力ある映像で楽しめる。また幸之助が自ら体験して得た商いに対する想い、商売の神髄などが理解できる。
 これら常設の展示に加え、毎年春から夏にかけて特別展、冬には企画展が開催される。今年4~6月の特別展では、幸之助生誕120年記念として、「松下幸之助の目指したもの−A Better Life, A Better World」が開催された。
 社会、経済、産業のあらゆる面で大きな転換期にある今日、“社会の発展のお役に立つ企業”であり続けるために、パナソニックは今後も経営理念に立脚し、新しい未来を切り開いていく考えであり、この歴史館が、同社だけでなく幅広い社会の指針としての役割を果たすものと期待されている。 
子どもと一緒に表彰式に参加
1970(昭和45)年開催の日本万国博覧会で、5000年後に開封される予定のタイムカプセルを展示し、翌年、大阪城公園に埋設。同じ大きさのカプセル本体のレプリカを館内に展示

(国内広報部主任研究員 杉山佳子)
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