『経済広報』(2014年11月号)掲載
企業・団体のCSR活動
トヨタ自動車の「トヨタ博物館」
トヨタ自動車(株)
左から、「キャデラック モデルA(1902年)」(ガソリン自動車)、「ベイカー エレクトリック(1902年)」(電気自動車(EV))、「スタンレー スチーマー モデルE2(1909年)」(蒸気自動車)
左から、「キャデラック モデルA(1902年)」(ガソリン自動車)、「ベイカー エレクトリック(1902年)」(電気自動車(EV))、「スタンレー スチーマー モデルE2(1909年)」(蒸気自動車)

■お問い合わせ先
トヨタ博物館
TEL:0561-63-5151

FAX:0561-63-5159

■HP
http://www.toyota.co.jp/Museum/

 「トヨタ博物館」は、トヨタ自動車の創立50周年記念事業の一環として1989年に本館が開館。1999年に開館10周年を記念し新館がオープン。今年で25周年を迎えた。広く社会に役立てたいとの思いから、世界の自動車の歴史を紹介するため、企業の垣根を超えて内外の様々なメーカーの車を展示し、かつ展示車が動態保存されているのが大きな特徴だ。
 本館1階のシンボルゾーンでは、トヨタ自動車初の生産型乗用車「トヨダAA型乗用車」(レプリカ)を展示。優美な流線型でまさにシンボルの名に相応しい風格だ。2階には欧米車が並ぶ。ガソリン自動車第1号といわれる「ベンツパテントモトールヴァーゲン(1886年)」(レプリカ)や、自動車の大衆化に寄与した「フォードモデルT(1909年)」など、歴史的に貴重な数々の車が見ものである。3階は日本車の展示で、欧米車と比べた日本車の特徴を知ることができる。伝説の名車「トヨタ2000GT(1968年)」のほか、日本人の生活に密着して親しまれてきた「カローラ」などの大衆車や、他メーカーの車も並ぶ。
 新館では、明治以降の日本のモータリゼーションの歩みを、大八車や振り子時計など、各時代の生活の様子を示す文化資料と合わせて展示。かつての日本人の暮らしと自動車の関わり合いに思いを馳せることができる。
 同博物館では、常設展以外に、それぞれのテーマに基づいた特別展や企画展も毎年数回開催している。今年は創業者である豊田喜一郎氏の生誕120周年に当たり、「豊田喜一郎ゆかりのクルマ『国産車づくりへの挑戦』」の特別展が開催された。館外では、自動車文化の魅力を伝える活動にも力を入れており、リニモ(東部丘陵線)沿線の他館との交流や地域との連携なども行っている。
 トヨタ博物館では、一つひとつの展示車が当時大変な苦労を経て開発されたことを知ってもらい、モノづくりの心を伝えていきたいという。開館25周年を機に、「モノ語る博物館へ」をモットーとし、よりフレンドリーに思いを伝えていくつもりだ。自動車の背景にある創造への情熱や取り巻く文化を伝えていくことを通じて、同館が日本の活力を示す場としての役割を果たすことが期待される。 
特別展「豊田喜一郎ゆかりのクルマ『国産車づくりへの挑戦』」で展示された「トヨダAA型乗用車」(右)および「トヨペットSA型乗用車」(左)
特別展「豊田喜一郎ゆかりのクルマ『国産車づくりへの挑戦』」で展示された「トヨダAA型乗用車」(右)および「トヨペットSA型乗用車」(左)
「新館の展示車「トヨタBM型トラック“薪トラック”(1950年)」。戦中、戦後のガソリン不足に対応し、「薪ガス発生装置」を搭載。後方には、当時の生活用品が並ぶ」
新館の展示車「トヨタBM型トラック“薪トラック”(1950年)」。戦中、戦後のガソリン不足に対応し、「薪ガス発生装置」を搭載。後方には、当時の生活用品が並ぶ

(国内広報部主任研究員 杉山佳子)
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