経済広報

『経済広報』(2015年11月号)掲載

ANGLE

「石油の力。」

中田 徹

 

中田 徹(なかた とおる)石油連盟 総務部広報室長

 石油連盟は、原油の輸入・精製、石油製品の全国的な販売を行っている石油精製・元売14社(2015年10月時点)の業界団体です。
 石油は、1999年をピークに国内需要は減少していますが、現在でも一次エネルギーの約半分を占め、わが国の産業活動や国民生活にとって欠かすことのできない重要な基礎物資です。しかし、原油のほぼ100%が中東地域をはじめとする海外からの輸入であり、生活の様々な場面で使われている物資でありながら、都市部で車に乗らない方や、自宅で石油機器などを利用されていない方には、身近に感じていただけないかもしれません。
 石油連盟の広報活動では、石油の特性である、自動車、船、飛行機などを動かす「動かす力」、暖房機器、給湯器、ボイラーなどの「暖める力」、石油化学製品の原料として様々な製品に変わる「魔法の力」、そして災害時においても様々な場面で力を発揮する「底力」の4つの力を「石油の力。」とし、石油の重要性、必要性を伝えることに注力しています。そして、消費者が車や石油機器などで直接石油を利用されていなくても、農業、漁業といった食に関する分野や商品の輸送などで、石油が消費と生活に密接に関係していることを理解していただけるよう活動しています。
 広報活動は、(1)マスコミ、(2)一般消費者、(3)学校・教育関係者を対象に様々な活動を行っています。
 マスコミ向けとしては、毎月定例の会長会見をはじめ、中央だけでなく、地方においても、石油業界の情勢を記者の方々や報道責任者向けに説明し、より多くの方に石油業界や石油について正しくご理解いただくことに努めています。
 一般消費者向けには、近年、石油製品の原料となる原油価格が乱高下していることから、その背景の説明のほか、石油には様々な税金が課せられていることや、温暖化対策にも積極的に取り組んでいること、震災以降は家庭におけるエネルギーの備えについて、シンポジウムを開催するなどして啓発活動を行っています。
 また、学校・教育関係者向けには、未来を担う小学生を対象にした「石油の作文コンクール」を1999年以来、16年にわたって実施しており、今年も文部科学省、全国小学校社会科研究協議会のご後援をいただき実施しています。例年、全国から多数の応募をいただいていますが、作文を募るために、夏休みを利用して小学校の先生方を石油精製工場の見学会にお招きしたり、総合学習などで使っていただけるような教材や石油製品のサンプルを作成し、全国の小学校に配布しています。作文コンクールのテーマは「調べてみよう石油の活躍」ですが、子どもたちに「石油の力。」を考える機会を持ってもらい、石油を未来に繋げていきたいと考えています。
 最後に、10月から日本航空の機内誌に隔月で「神津カンナのおはなし交油録」の連載を始めました。作家の神津氏が様々な分野からゲストをお迎えし、その活動、活躍についてのお話を伺うほか、石油との関わりも交えてお聞きする対談企画です。機会がありましたらぜひご一読ください。

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