経済広報

『経済広報』(2016年3月号)掲載

ANGLE

エネルギーを繋ぐ力

森田浩司

 

森田 浩司(もりた こうじ)電気事業連合会 広報部部長
 電気事業連合会は、「電気事業の健全な発展を図り、もってわが国の経済の発展と国民生活の向上に寄与する」ことを目的に、全国の電力会社10社で構成された団体です。主な活動は、電気事業に関する調査研究、資料・情報の収集、知識の普及などです。広報部では、毎月実施している会長による記者会見をはじめ、ホームページなどの各種媒体を通じて様々な情報発信を行っています。
 今年4月からの電力小売り全面自由化を控え、電気料金に注目が集まっていますが、電気事業は「経済性」のみならず、「供給安定性」「環境性」を併せて考えていくことが求められています。しかし、この3つの課題を同時に解決することはとても困難です。発電方法には、火力、水力、原子力、再生可能エネルギーがありますが、どれも完璧なものはなく、それぞれ長所・短所を持っています。そのため、これらの特徴を活かしながらバランス良く組み合わせる「エネルギー・ミックス」を基本としています。
 しかし、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力に対する信頼は大きく揺らぎ、様々なご意見をいただいています。電気事業者としましては、福島事故後に見直された原子力の規制基準をクリアするのはもちろんのこと、さらなる安全性向上に向け、たゆまぬ努力を続けているところですが、依然として厳しいご意見をいただいております。
 こうした状況から、社会の皆さまから少しでもご理解をいただけるよう、電気事業連合会のホームページをはじめとする各種媒体を通じて、原子力発電の必要性、原子力発電所の安全対策の考え方と具体的事例などについて、ご説明をしています。電力の供給は平常時ばかりでなく緊急時も、現在のことばかりでなく将来のことも考えていく必要があることを踏まえると、エネルギーの選択肢のひとつとして原子力は欠かすことができないものと考えています。
 広報活動としては、このほかにも、環境問題への取り組みや、統計情報、海外の電力情報など、電気事業全般について行っています。電気事業におけるCO2(二酸化炭素)排出量は国内全排出量の3割以上を占めていることから、地球温暖化問題を電気事業の重要課題として位置づけ、毎年、「電気事業における環境行動計画」を策定し公表しています。昨年は、電気事業連合会関係12社と新電力有志24社により、低炭素社会実現に向けた新たな自主的枠組みを構築・公表しました。
 最近の話題としては、電力の安定供給に取り組む電力各社の社員を紹介したホームページの動画コンテンツがあります。「エネルギーを繋ぐ力」と題したこの動画は、発電、送電、配電の各部門で活躍する社員の安定供給にかける想いを紹介したもので、10名の社員を紹介しています。私たち電気事業者は、電気を安定的にお届けすることが最大の使命であり、社会のお役に立つことが喜びであり、誇りです。そんな想いを少しでもご理解いただければと考え作成した動画です。ぜひ、一度ご覧いただければ幸いです。 
URL:http://www.fepc.or.jp/enelog/movie/
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