『経済広報』(2016年9月号)掲載
企業・団体のCSR活動
ニコンミュージアム
(株)ニコン

入口に展示されている世界最大級の合成石英ガラスインゴットは、光学ガラスから一貫生産しているニコンの技術力の高さを表すニコンミュージアムのシンボル

■お問い合わせ先
ニコンミュージアム
TEL:03-6433-3900 

■HP
http://www.nikon.co.jp/profile/museum/index.htm

 ニコンは、2017年7月に創立100周年を迎えることを記念し、ニコンの各事業の歴史、製品、技術などを一堂に展示した「ニコンミュージアム」を2015年10月、東京都港区にオープンした。同館のコンセプトは、同社の歴史と将来像を感じてもらうことだ。ニコンは、測距儀、顕微鏡などの高度な光学機器の国産化を目指して1917(大正6)年に設立され、その後も、光利用技術や精密技術を基礎として、世界中に独自の価値を提供し続けてきた。12のゾーンから成る同館では、そうした歴史と将来像について、映像、産業、バイオ・医療機器などのテーマから知ることができる。
 映像のゾーンは、ニコンカメラ初号機「ニコンⅠ型」(1948年)のほか、同社初の一眼レフカメラ「ニコンF」(1959年)から最新のデジタル一眼レフカメラまで、歴代のカメラ約450点が並び、圧巻の光景だ。さらに、同社の初製品である双眼鏡「天佑号」(1918年)や1964年の東京オリンピックで使われた報道カメラなど、貴重な製品が開発エピソードと共に数多く紹介されている。
 産業のゾーンでは、デジタル時代を切り開いた半導体・FPD露光装置や測量、測定機器の歴史的変遷を知ることができる。また、重要科学技術史資料に登録された国産初の縮小投影型露光装置や測定・制御を行う高精度エンコーダを搭載したロボットアームが緻密に動く様子から技術の進歩を実感できる。
 バイオ・医療機器のゾーンでは、研究室をイメージした風景に、再生医療やiPS細胞の研究など、最先端の医療現場で活躍する顕微鏡や細胞培養観察装置が展示されている。医療分野へ挑戦する同社と研究者の思いを感じることができるインタビュー映像も必見だ。
 そのほか、ニコン100周年の交響組曲にのせて科学と産業の発展を支えてきた同社の歩みを振り返るゾーン、極小スケールから宇宙まで同社の製品を通じて見られる世界を体験できるゾーン、レンズの性質や性能を実験できるゾーンなどがあり、大人から子どもまで楽しめる。
 常設展に加えて企画展やイベントも開催されている。今年8月には、プロの講師を招いて顕微鏡やカメラの使い方を学ぶ「夏休み小学生向けイベント」を初めて開催した。今後も、光学機器が身近な存在と感じられる企画を展開していく予定だ。

歴代の貴重なカメラ約450点が並ぶ「Imaging 映像とニコン」
「
1980年代に活躍した縮小投影型露光装置(NSR-1505G2A)が動く様子を間近で見ることができる

(国内広報部主任研究員 守谷ちあき)
pagetop