『経済広報』(2017年8月号)掲載
視点・観点

​プレミアムフライデーへの取り組み(2)

 前号に続き、各社のプレミアムフライデーの取り組みを紹介する。

メリハリある働き方を目指す

 住友商事は、「『プレミアムフライデー』を導入、『メリハリある働き方』を通じた生産性の向上を目指す」とのプレスリリースを2月6日に発表。同社広報部は「限られた時間で高い成果を出すための生産性向上を目指している。プレミアムフライデー導入は、この『メリハリある働き方』推進の一施策と位置付けている」と話す。
 具体的には、(1)「プレミアムフライデー」当日を全休・午後半休取得奨励日とする、(2)有給休暇取得が難しい場合は、フレックスタイム制度を活用し、コアタイム終了時刻(15時)の退社を奨励する、(3)月末の金曜日に限定せず、その他の金曜日も有給休暇取得・フレックスタイム退社奨励日に設定し、「プレミアムフライデーズ」と称して働き方改革を促すとしている。
 その結果、5月末までの毎週金曜日の有給休暇取得は前年同期比の1.4倍。フレックスタイム制の利用による15時以降の退社は2倍以上、若手基幹職に限ると3.4倍の伸びとなった。月末金曜日については、3月31日は前年の3倍、4月28日は同2倍、5月26日は同2倍。若手基幹職の場合は3月は5倍近く、4月は3倍以上、5月は2倍以上になったという。

プレミアムフライデー企画を次々と実施

 三越伊勢丹ホールディングスは、「プレミアムフライデー」の週末にお客さまに豊かで楽しい週末を迎えていただくために各グループ店舗で新たなモノ・コトの提案を行っている。
 首都圏の基幹3店舗では、毎月新たな企画を加えながらトライアルを行っており、伊勢丹新宿本店では、DJによるパフォーマンスや、ヨガセミナーなど40を超える企画を提案している。三越日本橋本店では、「ゴルフサロンドラコン大会」や「プレミアムフライデーは落語で寄り道!」「プレミアムフライデー甘味食べ放題」など約100本を企画。三越銀座店では、「Jazz NIGHT プレミアムステージ」を開くなど、各店の立地や独自性を活かしたイベントにより、プレミアムフライデーを盛り上げている。

各店舗が創意工夫し、取り組む

 イオンリテールは、プレミアムフライデーを「イオン ビッグフライデー」と称し、セールを実施している。セール期間は、月末の金曜日から日曜日までの3日間。セールスタイルは全店共通だが、実施内容は各店舗が様々な創意工夫をし、実施している。具体的には、「“おうちごはん”をいつもより、ちょっと贅沢に過ごす提案」(一部店舗では、かつおの解体セールと調理方法、ワインのワゴンセールなどを実施)、「薬剤師など資格認定者による講習会や試食会の実施」「金曜日限定4時からのタイムサービス」「1カ月がんばった自分へのご褒美企画の実施」などを行っている。

プレミアムな時間を提供

 ローソンは「ちょっと良いものでプレミアムな時間を楽しんでいただき、消費を拡大したい」(広報室)との思いから、毎月、プレミアムな商品を販売している。6月は「牛肉煮込みと彩り野菜のカレー」や「冷製鴨南蛮そば」「純生クリームチョコレート」などを販売した。

 経済産業省によると、プレミアムフライデーとは、個人が幸せや楽しさを感じられる体験(買物や家族との外食、観光など)や、そのための時間の創出を促すことで、
(1) 充実感・満足感を実感できる生活スタイルの変革への機会になる
(2) 地域などのコミュニティ機能強化や一体感の醸成につながる
(3) (単なる安売りではなく)デフレ的傾向を変えていくきっかけとなる
といった効果につなげていく取り組みで、今年2月から実施されている。

文:常務理事・国内広報部長 佐桑 徹
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