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中長期のエネルギー政策

1. 「エネルギー基本計画」策定に向けた経団連の主な対応

2013年7月
総合資源エネルギー調査会基本政策分科会において、経団連が意見陳述。
2013年10月
「今後のエネルギー政策のあり方に関する提言」をとりまとめ、基本政策分科会に提出。
2014年1月
基本政策分科会「エネルギー基本計画に対する意見」へのパブリックコメントを提出。


2. 「エネルギー基本計画」(2014年4月11日閣議決定)のポイント

(1)
基本的考え方
(a)
エネルギー政策の要諦は、安全性を前提とした上で、エネルギーの安定供給(安全保障)、コスト低減(効率性)、環境負荷低減を図るため、最大限の取組みを行うことが重要(3E+S)。
(b)
国際的な視点(原子力の平和利用、地球温暖化、安定供給等)、経済成長の視点も重要。

(2)
原子力
(a)
原子力は、エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源。
(b)
原発依存度については、可能な限り低減。その方針の下で、安定供給、コスト低減、温暖化対策、技術・人材維持等の観点から確保していく規模を見極める。

(3)化石燃料
石炭(ベースロード電源)・天然ガス(ミドル電源)・石油(ピーク電源および調整電源)はいずれも重要なエネルギー源。

(4)
再生可能エネルギー
(a)
再エネは、重要な低炭素の国産エネルギー源。
(b)
2013年から3年程度、導入を最大限加速し、その後も積極的に推進。

(5)省エネルギー
部門ごとの省エネの取組みを一層加速すべく、目標となりうる指標を速やかに策定


3. 「エネルギー基本計画」に対する経団連の考え

(1)基本的考え方
新たなエネルギー基本計画は、「S+3E」の観点から、原子力を含むエネルギー源の多様性を確保しバランスのとれたものとなっている。今後、こうした考え方に沿ってエネルギーミックスを検討するべき。

(2)原子力
エネルギー基本計画において「重要なベースロード電源」として位置付けられたことを踏まえ、エネルギーミックスの中で「重要なベースロード電源」としての適切な規模を確保する必要。

(3)化石燃料
化石燃料への過度な依存は、エネルギー安全保障上のリスク招来、CO2排出増につながる。

(4)再生可能エネルギー
導入目標が国民生活や経済活動に過大な負担を与えるような過大なものとならないようにする必要。

(5)
省エネルギー
(a)
経済成長に伴いエネルギー需要の増加が見込まれるなか、供給制約や温暖化対策の観点から過大な省エネ量(過少なエネルギー需要)が見積もられないようにする必要。
(b)
経済界や国民にとって過度な規制・負担を課されることのないようにする必要。


4. 「エネルギー基本計画」を踏まえた政府の対応

(1)
エネルギー基本計画を具体化すべく、省エネルギー、新エネルギー、原子力などの各分野について、総合資源エネルギー調査会の中の小委員会で更に議論を進めているところ。
(2)
2015年7月16日には、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会の下に設置された「長期エネルギー需給見通し小委員会」が2030年度におけるエネルギーミックスを示す「長期エネルギー需給見通し」をとりまとめた。


5. 「長期エネルギー需給見通し」(エネルギーミックス)策定に向けた経団連の主な対応

2015年4月
新たなエネルギーミックスの策定に向けて
2015年7月
長期エネルギー需給見通し(案)に対する意見


6.「長期エネルギー需給見通し」(2015年7月16日)のポイント

(1)
基本方針
(a)
東日本大震災以前を上回る水準(概ね25%程度)まで自給率を改善。
(b)
電力コストを現状よりも引き下げ。
(c)
欧米の遜色ない温室効果ガス削減目標(2013年度比21.9%減)の策定。
(2)
エネルギー需要
(a)
産業部門の生産見通し・省エネ量を、経団連低炭素社会実行計画に沿って算定。
(b)
徹底した省エネルギー(最終エネルギー消費で5,030万kl)の推進により、石油危機後並の大幅なエネルギー効率の改善を実現。
2013年度から2030年度まで経済が年平均1.7%で成長するにもかかわらず、最終エネルギー消費は5,030万kl程度減少すると想定。
(3)ベースロード電源比率
56%程度。
(4)
電源構成
(a)
再生可能エネルギー:22~24%程度
太陽光 7.0%程度
風力 1.7%程度
地熱 1.0~1.1%程度
水力 8.8~9.2%程度
バイオマス 3.7~4.6%程度
(b)
原子力:20~22%程度
(c)
火力:56%程度
天然ガス 27%程度
石炭 26%程度
石油 3%程度
水力・石炭火力・原子力等によるベースロード電源比率は56%程度


7.経済界の考え

(1)
内外の企業による国内投資の促進と雇用の確保を図り、わが国経済の持続的な成長を実現するためには、電力コストは少なくとも震災前の水準以下を目指すべきである。
(2)
原子力については、地球温暖化防止の観点からも極めて重要な電源であり、電力コスト低減を図る観点から、最大限の活用に向け、安全性の確保を前提に、既存の原子力プラントの稼働率向上や運転期間の延長、リプレース・新増設について、具体的に検討すべきである。
(3)
再生可能エネルギーの固定価格買取制度について、短期間に運転開始可能で、設備価格が低下傾向にある太陽光の買取価格に運転開始時の価格を適用するなどの見直しが必要である。また、研究開発支援を強化しなければならない。
(4)
政府の「長期エネルギー需給見通し」は、とくに、家庭、業務、運輸の各部門において極めて大きな省エネルギー効果を見込んだものとなっており、実現可能性について改めて検証するとともに、目標を実現するためにどのくらいのコストが必要かを明らかにすべきである。また、民主導の活力ある経済社会の発展を阻害することがないよう、今回のエネルギー需要見通しの基礎とされた施策以外の新たな規制的な手法は回避すべきである。