経済界の考え⑤

国際枠組み「パリ協定」について

Ⅰ.「パリ協定」の概要

2015年12月12日、COP21において、以下の内容を含む、気候変動対策に関する新たな国際枠組み「パリ協定」が採択された。

主要排出国を含むすべての国が削減目標を5年ごとに提出・更新その実施状況を報告し、レビューを受ける。
2023年以降、5年ごとに世界全体の進捗状況を把握する仕組み(グローバル・ストックテイク)の導入。
我が国が提案する二国間クレジット制度(JCM)も含めた市場メカニズムの活用を位置づけ。
先進国が資金の提供を継続するだけでなく、途上国も自主的に資金を提供。
世界共通の長期目標として、2℃目標のみならず1.5℃へ向けた努力、可及的速やかな排出のピークアウト、今世紀後半における排出と吸収の均衡達成への取り組みに言及。
2020年までに長期の温室効果ガス低排出発展戦略を作成・提出することを招請。
イノベーションの重要性を位置づけ。
協定の発効要件に国数(少なくとも55ヶ国)及び排出量(少なくとも55%)を用いる。

Ⅱ.経済界の考え

パリ協定は、米国・中国を含むすべての主要排出国が気候変動対策に取り組むことを約束する、歴史的な国際枠組みと言える。地球規模の実効ある国際枠組みとして、経団連がかねてから求めてきたものであり、高く評価。
また、パリ協定で採用された、各国が目標を主体的に設定し、国際レビューを通じて実効性を高める「プレッジ・アンド・レビュー」方式は、日本の経済界が環境自主行動計画や低炭素社会実行計画を通じて長年実践し、成果を挙げてきたアプローチと同じ手法と言える。
今後は、各国が国連に登録した「貢献目標」(NDC)の進捗状況を、国際的・定期的にレビューし、各国の取り組みの実効性・国際的公平性を確保するルールを整備するとともに、先進国のみならず新興国も含めた資金拠出を促す仕組みの構築などが課題。
以上