ニュースリリース

2013年度

企業に対する生活者の信頼感は3年連続で低下
~ “不祥事とその後の対応”が原因に ~
-「第17回 生活者の“企業観”に関する調査」の結果について-
2014年 3月 6日
経済広報センター


 一般財団法人 経済広報センター(会長:米倉 弘昌)は、2013年11月~12月、全国の「eネット社会広聴会員」(3,134人)を対象に、「第17回 生活者の“企業観”に関する調査」を実施した。本調査は、社会が企業をどのように評価しているかを把握するため、1997年度から毎年実施し、定点観測しているものである。
本年度も、企業の果たす役割や責任についての認識や企業に対する信頼度など、生活者の総合的な企業観についてアンケート調査を行い、その結果をとりまとめた。

  1.調査結果(要点)

  1. 企業の果たす役割や責任として、「安全・安心で優れた商品・サービス・技術を適切な価格で提供する」ことが最も重要
  2. 企業の事業活動や技術・研究開発は高評価。企業倫理の確立・順守や情報公開への取り組みに対する評価は前回調査より低下
  3. 企業に対する信頼度は「信頼できる(信頼できる/ある程度)」は35%と3年連続で低下
  4. 企業の信頼獲得に重要な事項は「安全・安心で優れた商品・サービス・技術を適切な価格で提供する」が87%
  5. 企業評価の際の情報源としては、「新聞」と「テレビ」が中心だが、若年層や学生はインターネットサイトの利用も。情報発信者の信用度としては、「メディアからの発信」は8割が「信用する(信用する/ある程度)」と最も高い
  6. 企業の女性の能力活用は不十分であるとの認識が男女ともに7割に上る。女性が活躍するために重要な企業の取組みは福利厚生制度の充実
  7. 女性が活躍することで「新たな視点を取り入れた商品・サービスを開発できる」が7割

 
    
 なお、調査対象は、全国3,986人の「社会広聴会員」の中で、インターネットで回答可能なeネット社会広聴会員(3,134人)が対象。有効回答数は1,801人(有効回答率:57.5%)、調査期間は、2013年11月28日~12月9日。




「第17回 生活者の“企業観”に関する調査」結果の概要
 


1.企業の果たす役割や責任として、「安全・安心で優れた商品・サービス・技術を適切な価格で提供する」ことが最も重要
 企業の果たす役割や責任の重要度を項目ごとに調査したところ、82%が「安全・安心で優れた商品・サービス・技術を適切な価格で提供する」ことが「非常に重要である」と回答。続いて「不測の事態が発生した際に的確な対応を取る」(「非常に重要である」54%)、「社会倫理に則した企業倫理を確立・順守する」(同53%)、「雇用を維持・創出する」(同46%)で、「非常に重要である」が5割前後に上る。

2.企業の事業活動や技術・研究開発は高評価。企業倫理の確立・順守や情報公開への取り組みに対する評価は前回調査より低下
 企業の果たす役割や責任について、企業がどの程度対応していると思うかを調査した。「安全・安心で優れた商品・サービス・技術を適切な価格で提供する」は「対応している(対応している/ある程度)」との認識が8割近くに上る。
 一方、「社員の育成やワークライフバランスに取り組む」(「対応していない(あまり/対応していない)」67%)、「メセナ(スポーツ・文化・芸術支援)や社会貢献などに取り組む」(同66%)、「経営の透明性を確保し、情報公開を徹底する」(同63%)、「不測の事態が発生した際に的確な対応を取る」(同63%)、「社会倫理に則した企業倫理を確立・順守する」(同61%)で、対応していないと認識している生活者が6割を超える。

3.企業に対する信頼度は「信頼できる(信頼できる/ある程度)」は35%と3年連続で低下
 企業に対する信頼度(感)は、「信頼できる」が2%、「ある程度信頼できる」が33%と、生活者の35%が信頼感を示したが、3年連続で低下している(2010年度51%、2011年度43%、2012年度39%)。
 「あまり信頼できない」(14%)と「信頼できない」(1%)を合わせた否定的な評価は15%と、2012年度(11%)から4ポイント増加している。

4.企業の信頼獲得に重要な事項は「安全・安心で優れた商品・サービス・技術を適切な価格で提供する」が87%
 企業が、社会からの信頼を今後さらに勝ち得ていくための重要事項としては、「安全・安心で優れた商品・サービス・技術を適切な価格で提供する」が87%と最も多い。次いで、「雇用を維持・創出する」が48%と5割近くに上るが、前回(2012年度)の54%と比較すると6ポイント低下している。
 男女別で見ると、男性は、先進的な技術・研究開発や利益の確保など、事業活動の発展と適正利益の確保を、女性は危機発生時の対応や人材育成、ワークライフバランスをより重視する傾向にある。

5.企業評価の際の情報源としては、「新聞」と「テレビ」が中心
 企業評価の際の情報源としては、「新聞」が84%と最も多く、次いで「テレビ」が62%となっている。29歳以下の若年層と学生では他の層に比べて「新聞」「テレビ」の利用率が低く、代わりにインターネットサイトを利用している傾向がある。

6.企業評価に際して、「メディアからの発信」は8割が信用。「企業からの発信」は7割超が信用するが、信用度は低下傾向
 企業評価の際に利用する情報の発信者の信用度について、「メディアからの発信(ニュースや記事など報道)」は8割が信用している。次いで、「企業からの発信(企業ホームページ、各種刊行物、ソーシャルメディアなど)」も71%が「信用する(信用する/ある程度)」と回答しているが、前回調査に引き続き低下傾向が見られる(「信用する(信用する/ある程度)」2011年度78%、2012年度73%)。

7.企業の女性の能力活用は不十分であるとの認識が男女ともに7割に上る
 企業が女性の能力を活用しているかどうかについては、「活用している(活用している/どちらかといえば)」という肯定的な認識は3割(29%)にとどまっている。一方、「活用していない(どちらかといえば/活用していない)」という否定的な認識が71%に上っている。

8.女性が活躍するために重要な企業の取り組みは、福利厚生制度の充実
 女性が活躍するために重要な企業の取り組みとして「出産や育児に関する福利厚生制度を充実させる」が65%で最も高い。次いで、「公正な人事評価制度を整備する」(51%)、「女性の管理職数を増やす、または、高い管理職登用目標を定める」(50%)が半数以上である。男女別に見ると、男性は経営層の意識改革を、女性は働きやすさや継続勤務のしやすさを重視する傾向が見られる。

9.女性が活躍することで「新たな視点を取り入れた商品・サービスを開発できる」が7割
 女性の活躍がもたらす企業にとってのメリットとしては、「新たな視点を取り入れた商品・サービスを開発できる」が最も多く、70%に上る。次いで、「優秀な女性を採用できる」(53%)が半数を超えている。また、「女性のキャリアアップに対するモチベーションが向上する」(48%)、「新たな顧客層・マーケットを開拓できる」(44%)、「労働環境の多様化が進む(フレックス制や在宅勤務など)」(44%)が4割を超える。
 

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