東京圏における土地・地価に関するアンケート
内容 |
(財)経済広報センター(会長:豊田章一郎)では、このたび、「会社員の声」ネットワーク、「ライフレポーター」および「シニアネットワーク」に参加している東京圏在住でFAX所有の方1,451名を対象に、「東京圏における土地・地価」というテーマでFAXアンケートを行い、その結果をとりまとめました(回答者 731名、回答率 50.4%)。
その結果、
1.現在の地価は「高い」とする意見が最も多いが、これは年々減少の傾向にある、
1.今後2~3年の地価は「下落する」が昨年より増加し、前回の調査で見られた“地価の下げ止まり感”が薄れてきている、 1.地価の下落は日本経済にとって「資産価値の目減り」という悪影響を及ぼす、 1.不動産に関わる税負担は、5項目中4項目で7割以上が「重い」と感じている、
ということがわかりました。
<「会社員の声」ネットワーク>
(財)経済広報センターでは、1992年から、就業人口の大きな割合を占める会社員の生の声を聴き、その内容を広く社会に発信していく「会社員の声」ネットワークの構築に努めてきました。 <ライフレポーターシステム> 全国から公募により選出された女性生活者で構成される「ライフレポーター」を対象にアンケート等を通じて経済界や企業に対する意見を集約したり、各地で行政・企業・生活者の直接対話(フリートークサロン)等を開催しています。 <「シニアネットワーク」> (財)経済広報センターは、高齢者が「生涯現役」を目指して、自ら積極的に「自立・自助」するとともに、地域社会と「共生・共助」できる新しい21世紀の長寿社会システムを、共に考え共に創り出していこうという考え方のもとに、今年7月、20歳代から80歳代までの幅広い年齢層から構成される「シニアネットワーク」を設立しました。 なお、このネットワークには、一部の「会社員の声」メンバーおよび「ライフレポーター」も参加しています。
<「東京圏における土地・地価に関するアンケート」結果要旨>
現在の地価について 「現在の地価の水準」について、東京都心の商業地と現在住んでいる住宅地それぞれについて聞いたところ、前者は「高い」という回答が74.6%、後者は62.2%となり、地価はまだ高いと感じている人が多かった。 しかし、一昨年および昨年の調査と比較すると、年々「高い」が減少し、「ほぼ妥当な水準」が増加する傾向にある。 今後2~3年の地価について 「今後2~3年の地価はどうなるか」について聞いたところ、東京都心の商業地は「大きく下落する」「少し下落する」をあわせると53.9%となり、現在住んでいる住宅地は「現在の水準で推移する」が43.9%となった。 昨年の調査と比較すると、商業地・住宅地ともに「下落する」が増加しており、“地価の下げ止まり感”は薄れてきているといえる。 地価の下落・横ばいによる影響について 「ここ数年の地価の下落・横ばいによって何か影響を受けたか」について聞いたところ、「特に影響は受けていない」(47.9%)が最も多く、以下「マイナスの影響を受けた」(20.7%)、「プラス・マイナス両方の影響を受けた」(15.0%)、「プラスの影響を受けた」(12.9%)の順となった。 「プラスの影響」としては「住宅の取得」(37.3%)、「物価の下落」(24.5%)等があげられ、「マイナスの影響」としては「資産価値の目減り」(74.3%)が特に多く、以下「景気の悪化」(44.8%)、「買い替えがしにくくなった」(34.1%)等が続いた。 地価の下落が日本の経済活動に及ぼす影響について 「地価の下落が日本の経済活動に及ぼす影響」について聞いたところ、「資産価値の目減り」が63.6%で最も多かった。 なお、全ての項目で過去の調査の数値を上回っており、経済への悪影響に対する懸念が高まっていることがうかがえる。 不動産に関わる税の負担について 「不動産に関わる税の負担」についてどのように考えるかを聞いたところ、「高い」という回答が最も多かったのは「相続税」(76.3%)であり、以下「譲渡所得税」(73.7%)、「不動産取得税」(72.2%)、「固定資産税・都市計画税」(70.7%)、「登録免許税」(62.8%)といずれも6割を超えており、不動産に関わる税の負担は全般的に「重い」と受け止められていることがうかがえる。 以 上 |
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