子育てに関する社会課題解決プロジェクト「Co育てPROJECT」江崎グリコ株式会社「Co育て休暇」11 ● ネットワーク通信 No.101 パパやママ、おじいちゃんやおばあちゃん、子どもに関わるみんなが上手に協力して、お互いを思いやりながら、和気あいあいと一緒に子育てできるようにサポートする、みんなで使える子育てアプリで、無料で提供しています。「こぺ」は、子どもの成長を記録できる育児ログ、子どものタスクをみんなでクリアしていくToDoボード、妊娠週数や月齢に応じた専門家監修の情報提供などを行っています。また、子どもの睡眠改善をサポートする「睡眠サポートプログラム」機能は、アプリに入力された乳幼児の睡眠ログから、睡眠の質の改善へとつなげる様々なアドバイスをお届けしています。「こぺ」は家族の良好な関係づくりに貢献したとして、ペアレンティングアワード、ベビーテックアワード、キッズデザイン賞など多数の賞を受賞しました。 江崎グリコは1922年、創業者江崎利一が「事業を通じて社会に貢献する」という想いのもと、栄養菓子グリコをもって創業しました。商品に込めた「子どものココロとカラダの健康に寄与したい」という想いは、100年以上経った今も、様々な商品やサービスに受け継がれています。 2019年には、現代における子どもの健やかな成長をサポートし、世の中の子育てを「Co育て」にする「Co育てPROJECT」を発足。日本初の液体ミルク「アイクレオ赤ちゃんミルク」の上市を始め、子育てを支える商品・サービスを展開。他社や自治体と連携を経て「Co育て」の輪を広げています。子どもや子育ての課題は多様化していますが、私たちは変化する社会の声に耳を傾け、「Co育て」の活動を継続してまいります。(聞き手 主任研究員 湯村南々帆) 江崎グリコは「すこやかな毎日、ゆたかな人生」を実現し、世界の人々が豊かで笑顔あふれる人生を歩めるように、ココロとカラダの健康に貢献することを使命として活動しています。同社は「ワーク(仕事)」と「ライフ(仕事以外の生活)」を分けるのではなく、ライフにはワークも含まれていると広く考え、両者の質を上げる取り組みを進めています。具体的にはテレワーク制度やフレックスタイム制度、時間単位年次有給休暇制度などを導入している他、業務効率化による残業時間の削減や年次有給休暇の取得促進にも全社を挙げて取り組んでいます。「Co育てPROJECT」 従業員が「Co(子)育て」を起点に自らライフデザインを行い、多様な人財が活躍できる企業風土を目指しています。「Co育て」とは、Glicoグループが提唱する子育ての考え方で、家族のコミュニケーションを育み、父親や母親、周囲の人たちが協力して育児を行うことを目指すものです。「Co育て」の基盤として2019年2月より「Co育てPROJECT」という子育てに関する社会課題解決プロジェクトを推進しています。「Co育てPROJECT」とは、子どものココロとカラダを育てる土壌として妊娠期から1000日間の子どもの発育と子育て環境に着目。新しい命を宿した瞬間から始まる家族のカタチを「Co育て」とし、パパやママだけでなく、子どもの近くにいるみんなが、和気あいあいと(Communication)、上手に協力しながら(Cooperation)、一緒に子どもを育てる(Coparenting)ことで、子どものココロとカラダの成長を育む世の中にしていきたいという思いのもと推進しているものです。 「Co育て休暇」は「Co育てPROJECT」の取り組みの一つで、不妊治療や妊活、育児、子・孫の看護や健診、学校行事へ参加するための有給休暇です。このうち2020年1月から開始した「Co育てMonth」は子どもの出生後6カ月以内に1カ月の休暇取得を必須とするものです。男性従業員の育児参画をさらに推進するとともに、対象者の休暇取得をきっかけにして、職場のメンバー全員が働き方についての意識と行動を見直し、生産性の向上とそれぞれのライフの充実を実現することを目指しています。これにより、男性の育休取得率は2017年度が約4%に対し、導入した2020年度以降は4年連続100%を達成しています。社内独自の休暇制度「Co育てMonth」Co育てアプリ「こぺ」担当者からのコメント
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