ネットワーク通信103号
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石油精製の工程イメージ図(ENEOS ホームページより引用)燃料積み込み設備と長い車列をつくるタンク貨車リンを燃料として使えるように品質を高める「改質」が施されます。これらの複雑な工程を経て、原油から各種の石油製品が製造されています。■見学の様子●製油所内の安全への取り組み 参加者はマイクロバスに乗り、約45分間の見学ツアーに出発しました。まず見えてきたのは、タンク貨車の燃料積み込み設備です。積み込み口は全部で22カ所あり、両側で44両に積み込みが可能です。根岸製油所からは関東一円の内陸部にあるENEOSの油槽所へ燃料を届けており、1日約120両分を出荷しています。この石油出荷設備は日本最大級とのことでした。 次に見えてきたのは、原油を貯蔵する巨大なタンク群です。最も大きいものは10万キロリットルの容量があり、高さ約23メートル、直径約82メートルで、野球場のグラウンドが入るほど大きいそうです。他にも容量5万キロリットル、7万5千キロリットルの原油タンクがあり、全て合わせた貯油能力は約95万キロリットルになります。タンクの周りは防油提で囲まれており、原油が漏えいした場合でもタンク周辺から拡散しないように設計されています。また、根岸製油所の敷地は海岸線に沿って東西に細長くなっており、海側にかけて標高が下がるように設計されています。そのため、万が一油漏れがあった場合でも住宅地側には流出せず、海側の防波堤前の溝でふさぎ止めて回収できるようにしています。さらに、敷地内の道路には坂を設け、油拡散を防ぐ構造になっています。 製油所内には至る所に監視カメラが設置されており、漏えい時の早期発見や状況把握が可能となっているそうです。他にも、自衛防災組織での防災資機材として消防車設置や隣地には神奈川地区広域共同防災協議会が管理する大容量泡放射システムが整備5 ● ネットワーク通信 No.103

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