● 日清オイリオグループからの説明第245回【神奈川 2025年5月28日】5月28日、日清オイリオ横浜磯子事業場(神奈川県横浜市)で「企業と生活者懇談会」を開催し、社会広聴会員14名が参加しました。まず、日清オイリオグループから、会社概要と同事業場についての説明を受けた後、食用油の製造現場を見学しました。続いて「あぶらミュージアム」では、実際の原料や製品を見学しながら、様々な油脂の種類や栄養について理解を深めました。最後に質疑懇談を行い、油脂の可能性や今後の事業展開などについて意見交換を行いました。日清オイリオグループからは、広報部長松山綾氏、IR部長兼広報部付石橋功太郎氏、広報部課長荒井千恵氏、横浜磯子事業場総務課神谷さおり氏が出席しました。国内最大級の植物油の製造工場で“植物のチカラ®”を学ぼう!日清オイリオグループの概要1 ● ネットワーク通信 No.104 日清オイリオグループは1907年、実業家の大倉喜八郎と松下久治郎によって「日清豆粕製造」の名称で創立しました。社名の「日清」は、日本の「日」と、清国(現在の中国)の「清」に由来します。東京に本社、大連に支店・工場を設け、大豆を原料とする大豆油、大豆粕の製造加工、貿易を業務としていました。1924年には日本で初めてのサラダ油「日清サラダ油」を発売しました。サラダ油は、サラダなど生でも使用できる精製度合いの高い、良質の食用油として名付けられました。 昭和初期には洋食化の進展を背景に、ドレッシングやマヨネーズの作り方を実演販売することで、家庭でのサラダ油の普及に努めました。そして、高度経済成長とともに「日清サラダ油」も家庭用サラダ油のトップブランドとして成長します。 昭和から平成にかけては、消費の多様化に対応し、健康志向、グルメ志向、高級志向とともに使いやすさにも重点を置いた新商品を展開。1992年には「日清キャノーラ油」、1996年に日本初のオリジナルブランドのオリーブオイル「BOSCOオリーブオイル」を販売しました。 2002年、日清製油・リノール油脂・ニッコー製油の3社が経営統合し、日清オイリオグループが誕生しました。その後はグローバル展開を加速させ、2024年には「日清サラダ油」が発売100周年を迎えています。 同社の主要拠点は国内拠点を含め、8カ国20社にのぼり、商品は50以上の国と地域に流通しています。食用油の国内シェア(販売量)は約35%を占め、食用油のリーディングカンパニーとして確固たる存在感を示しています。 取り扱う油は多岐にわたります。キャノーラ油などの家庭用食用油、レストランやスーパーの惣菜用などの業務用食用油、さらにマヨネーズやインスタントラーメン、パンや菓子類などを製造する食品メーカー向けの加工用食用油があります。口の中でさっと溶けるチョコレートやパンの中に入っても溶けにくいチョコレート、アイスのパリッとしたチョコレートコーチングなどは、油脂結晶の調整ならではのものです。マーガリンもその特性を活かしたもので、食パンや菓子類に幅広く利用されています。 また、元々は病院食や術後の栄養補給のために用いられていた「MCTオイル」ですが、エネルギーになりやすく、体に脂肪がつきにくいという中鎖脂肪酸の特性を活かして、今ではダイエットやスポーツ時のサポート目的でも使われるようになっています。食用にとどまらず、ファインケミカル分野にも展開しています。例えば、口紅やファンデーション、日焼け止めな日清オイリオグループ株式会社横浜磯子事業場
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