ネットワーク通信104号
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コロッケの揚げ体験で油の温度による仕上がりの違いを学ぶかけるオイルの役割について説明を受ける様子様々な油の原料の展示を見学する様子あぶらミュージアム3 ● ネットワーク通信 No.104の精製能力があり、家庭用の1000グラムボトルに換算して、約130万本分に相当します。精製された油は製品タンクに一時保管され、その後、充填工場へとパイプラインで直接送られます。工場内は各工程間の移送に人を介したり、空気に触れたりすることなく、衛生的に製品が運ばれるよう設計されています。 最後に、食品第3工場で充填の様子を見学しました。精製された油がボトルに自動で充填され、ラベル貼りや箱詰めまでが一連の流れで行われる工程を間近で見ることができました。充填エリアは、厳しい安全・衛生管理のもとで稼働しており、室内に立ち入ることができるのは、事前に登録された従業員のみ。入退室には顔認証システムが導入されています。入室前には作業着についた微細なごみを専用機器で吸い取り、手洗いを行った上で、風速25メートルのエアシャワーで付着物を吹き飛ばすといった徹底した対策が取られています。 敷地の一部には、かつて磯子駅から工場内まで鉄道が乗り入れていた名残があり、倉庫の一部は駅のプラットホームのような形状をしています。歴史とともに歩み、時代に合わせて進化し続ける工場の姿を、参加者は実感することができました。 あぶらミュージアムは、「日清オイリオを知る」「あぶらを育てる」「あぶらをつくる」「あぶらと暮らす」の4つのコーナーに分かれており、参加者は食用油の種類やその多様な役割、魅力について学びました。 「日清オイリオを知る」― 日清オイリオグループの事業および社会や環境配慮への取り組みのモニター展示とともに、未来に向けたビジョンについて紹介する映像が上映されています。 「あぶらを育てる」― 油の原料となる菜種や大豆、オリーブなどの実物展示とともに、各作物の特性や産地の特徴が紹介されています。世界各地で育てられている多様な油について学ぶだけでなく、パネルゲームなど体験型の展示を通じて、楽しみながら学べる工夫がなされています。 「あぶらをつくる」― 横浜磯子事業場の歴史や設備機能に関する展示があり、油がどのように製造・出荷されるのかを学ぶことができます。 「あぶらと暮らす」― 私たちの生活の中で油がどのように使われているのかが紹介されています。大きな揚げ鍋にはコロッケを揚げるゲームが組み込まれ、揚げ物調理時の油温の違いによる仕上がりの変化を疑似体験できます。参加者はゲームを通しておいしい揚げ物のコツを再発見していました。また、料理に“かけて使う”オイルの役割や効果についての説明を受け、油は「調理のための素材」だけではなく、「香りや風味、栄養をプラスする調味料」であることを学びました。思いがけない組み合わせに、参加者からは驚きの声が上がっていました。

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