ネットワーク通信104号
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● エア・ウォーターからの説明第246回【兵庫 2025年6月10日】6月10日、国際くらしの医療館・神戸(兵庫県神戸市)で「企業と生活者懇談会」を開催し、社会広聴会員11名が参加しました。エア・ウォーターから、会社概要と同施設についての説明を受けた後、滅菌センターの見学や、同社が提供する製品・サービス、最先端の手術室の設備などを実際に見て、幅広い取り組みへの理解を深めました。質疑懇談の場では、歯髄再生治療の将来性や今後の事業展開などについて意見交換を行いました。エア・ウォーターからは、エア・ウォーター・アエラスバイオ代表取締役菊地耕三氏、運営管理部次長川本実咲氏、営業統括部課長川野琢己氏、エア・ウォーター広報・IR推進室課長村上康弘氏、同室中尾優希氏が出席しました。神戸医療産業都市で先端医療技術を体験しよう!エア・ウォーターの概要5 ● ネットワーク通信 No.104 エア・ウォーターは、北海道創業の医療用ガスメーカーのほくさんと大阪創業の産業ガスメーカーの大同酸素が1993年に合併した「大同ほくさん」を前身としています。その後、2000年に大同ほくさんと、製鉄 向 け 酸 素 供 給 を 担 う 共 同 酸 素 が 合 併 し、「 エ ア・ウォーター」として発足しました。 同社は設立以降、産業ガスを基軸にM&Aを重ね、事業領域を多角化してきました。現在は、エネルギー、医療、農業・食品、物流、海水など幅広い分野で事業を展開しています。また、地域に根差した事業基盤を活かし、各地域の課題やニーズに対応した製品・サービスを提供しています。 2022年には、2030年までの長期ビジョン「terrAWell 30」を発表。地球環境とウェルネスを2つの成長軸とし、事業を「デジタル&インダストリー」「エネルギーソリューション」「ヘルス&セーフティー」「アグリ&フーズ」の4領域に再編しました。 産業ガスは主に工場などで使用されますが、その用途は多岐にわたります。例えば「液化窒素」は冷凍食品の製造にも使われます。マイナス196度という非常に低い温度で、食品を瞬間的に冷凍することにより鮮度や品質を保ちます。同社はこうした技術や地域の生産者とのつながりを活用し、ガスの供給にとどまらず、農業・食品事業にも参入しています。 食品事業では、ハムやソーセージ、スイーツ、飲料などの幅広い製品を手掛けています。農業分野では、二酸化炭素を供給することで、植物の成長を促進する栽培技術を提供しているほか、北海道や長野県の自社農園で野菜の生産にも取り組んでいます。また、農業の効率化支援のため、東京大学と収穫代行や生育予測の共同研究を行っています。養殖事業も展開しており、サーモンの養殖に高濃度酸素を供給する技術を活かしています。 医療分野では、酸素ボンベや酸素濃縮装置を提供しており、軽量化した在宅医療用製品もラインアップしています。 海外でも、インドにおける製鉄向けの酸素供給や北米での産業ガス事業など、グローバルに事業を展開しています。 同社では地球環境への配慮として、カーボンニュートラルの実現にも力を注いでいます。北海道では、牛の排泄物を発酵させて作るバイオガスからバイオメタンガスを製造するプラントを運営。小規模農家と連携し、排泄物の収集や再利用を支援、生成したバイオメタンは工場の燃料として活用されています。大阪・関西万博にも出展し、未来の食文化や環境技術を紹介。CO2回収装置の展示や、実際に回収したCO2からドライアイスを製造、会場内で冷却用として活用する取り組みも行っています。 その他、地域事業会社を中心に、各地域の自治体支援やスポーツ協賛などの社会貢献活動も積極的に推進しています。 同社は創業以来、人々の暮らしや産業を支える基盤として事業を展開し続けてきました。今後も、空気や水といった基本的な資源を活用しながら、社会にとって「なくてはならない存在」であり続けることを目指しています。エア・ウォーター株式会社国際くらしの医療館・神戸

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