〜米が私たちの食卓に届くまで〜JAグループの全体像 JAグループは、「農業協同組合(JA)」を基盤とし、組合員である農業者をはじめとした組合員の営農と暮らしを支える農業協同組合(JA)組織の総称です。各地域のJAは、組合員の営農や生活を支援するため、営農指導、資材の共同購入、農産物の共同販売、金融・共済・購買・介護サービスなど、幅広い事業を展開しています。これらの地域JAを都道府県ごとにまとめ、さらに全国レベルでもまとまり、その全ての組織が集まったのがJAグループです。グループ全体で食と農を支え、地域社会の維持・発展に貢献することを目的としています。 JA全中は、JAグループの代表機能を担っており、日本の農業の持続的発展と地域社会の暮らしを支えています。 また、各地域のJAや連合会が円滑に活動できるよう支援を行い、組合員の声を集約して国や関係機関に政策提言を行う役割も果たしています。また、食料・農業・農村の課題を社会全体で共有し、消費者や行政へ生産現場の実情を伝える活動も進めています。● 田植えから収穫までの流れについて教えてください。 一般的には、3月から4月にかけて田んぼを耕し、代かきを行って水を張る準備をします。続いて、4月下旬から5月中旬ごろに田植えを行います。九州や四国では比較的早く、北海道や東北ではやや遅めに始まります。田植えの後は、除草や追肥などの作業を適宜行いながら、日々の水管理を欠かさず行います。多くの地域では、河川やため池などから水を引き、田んぼ全体に均等に行き渡るよう管理しています。夏の生育期を経て、8月から9月にかけて稲穂が出そろい、実が入り始めます。収穫は9月から10月にかけて全国的に行われますが、近年は気候変動の影響もあり、全体的に収穫時期が早まる傾向があります。新米の出荷は、7月下旬の九州・四国の早場米から始まり、順次、東日本の米産地へと移ります。晩生米の産地では、11月中・下旬に収穫・出荷を迎える地域もあります。● 収穫された米は、どのような経路で消費者のもとに届くのでしょうか。 収穫された米は、まず「もみ」の状態で農業者から出荷されます。もみは地域ごとのカントリーエレベーターと呼ばれる巨大なサイロ施設に運ばれ、貯蔵されます。サイロ内では、穀温や水分がコンピューターで管理され、品質を維持しています。必要な時に必要な量を取り出し、もみ殻や不要な異物を取り除き、もみを玄米にします。その後、玄米は約15度に保たれた低温倉庫で、フレキシブルコンテナバッグや紙袋に入れて保管・出荷されます。日本人の主食として親しまれてきた米。農業者の丁寧な仕事によって育まれ、食卓へと届けられるまでには、生産・流通・販売といった仕組みが存在します。戦後の食料確保を目的とした制度から始まり、時代とともに市場の自由化や消費者ニーズの多様化を受け、米を取り巻く環境は大きく変化してきました。流通の安定を支え、農家が安心して生産を続けられるようにすることは、消費者の皆さまに安定して「食」をお届けし、日本の食文化を守ることにもつながります。今回、全国農業協同組合中央会(以下JA全中)のご担当者から米の生産と流通の仕組みについてお話を伺いました。農業者と消費者をつなぐJA全中の取り組みから、日本の食卓を支える基盤について考えます。● JAグループの全体像と、JA全中の役割について教えてください。9 ● ネットワーク通信 No.105一般社団法人全国農業協同組合中央会米の生産と流通の仕組み特集
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