ネットワーク通信106号
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(文責 主任研究員 伊與花音)市谷の杜は、大日本印刷(DNP)が創出した都市の緑地で、在来種植栽と自然循環型管理により人と自然が共生する持続可能な森を実現しています。落ち葉や小枝は敷地内に積み、舗装面から集めたものはコンポストで堆肥化して植物の循環を育んでいます。武蔵野の雑木林をイメージした「市谷の杜」の遊歩道詳しい内容はこちらから▶企業・団体のCSR活動● 16 大日本印刷(DNP)は東京・市谷地区に、前身の秀英舎が工場を開設(1886年)して以来、約140年にわたりこの地と共に歩んできました。同社は独自の強みである「P&I(印刷と情報)」を軸に、パートナーとの協働を通じて「新しい価値」の創出を目指しています。そこで育成しているのが、人と自然の共生をテーマにした「市谷の杜」です。 「市谷の杜」は、市谷地区の再開発プロジェクトの一環として誕生しました。DNPの社屋を取り囲むように広がる緑地は、都市開発や建築、緑化の専門家たちが「DNPらしさ」「市谷らしさ」を追求しながら計画したものです。かつてこの地が武蔵野台地の東端であったことを踏まえ、森は武蔵野の雑木林をイメージし、地域固有の在来種のみを植栽することで市谷の自然を限りなく再現しています。都心部ではまれな規模の緑地であり、地域住民の安全を守るとともに生物多様性に寄与する空間を生み出すことで、周辺に暮らす人や動植物にも良い影響を与えています。 再開発によって営業や技術など多様な部門が市谷に集まり、社員同士の「対話と協働」が活性化しています。市谷の拠点は、DNPの事業成長を後押しすると同時に、人と自然が共創する未来志向の場にもなっています。設計段階から「再生」と「循環」を強く意識している点も特徴的です。 杜の約半分は人工地盤上に築かれていますが、自然土を用いることで土壌に養分が蓄えられ樹木が自力で育つサイクルを形成しています。森で生まれたものは森に戻すことを基本とし、枯れ枝は敷地内に積み重ね、落ち葉はコンポスト(堆肥をつくる容器)で堆肥化しています。これらの管理は社員が担い、自然の循環を育んでいます。 さらに「市谷の杜」は、環境負荷を抑える仕組みとしても機能しています。都市のクールスポットとなりヒートアイランド現象を緩和し、雨水の地下浸透によって洪水リスクを低減しています。周辺の森や緑地とつながることで、生物が自由に行き来できるネットワークを都市に築く「緑のインフラ」を目指しています。 DNPは今後も市谷を拠点に、人と自然が調和する持続可能な未来を実現するための活動を積極的に推進していきます。 市谷で育む持続可能な都市の森「市谷の杜」大日本印刷株式会社

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