広報部の役割

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1.基本業務

広報部門の主な業務

 広報部門の業務には、報道対応、社内広報、危機管理、広告・宣伝活動、社外情報の収集(広聴活動など)、ブランド戦略の推進、 IR活動、文化活動・社会貢献活動、各地域での広報活動、SDGs/ESG/CSR対応、ソーシャルメディア、消費者対応(お客さま窓口など)、政府・行政機関などへの渉外活動などがある。
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2.広報部門の年間スケジュール

年間計画

 まずは広報部門としての年間計画を立てる。広報には様々な業務があるが、決まった行事には、社長の「年頭のあいさつ」や「入社式のあいさつ」、固定化して行うべき「記者との懇談会」、人事発表や、決算発表などがある。社長や役員の日時を押さえ、会場を予約するなど早めに行う。他方、マスコミから2~3月頃に翌年の採用についてのアンケート、年末には翌年の景気見通しなどアンケート調査やコメントを求められることも想定しておく。一般的な広報部門の年間スケジュール【図表3】を示すので参照にしてほしい。ダウンロードも出来るので、雛形として利用してもらいたい。

 年間スケジュールはコチラ 【図表 3:XLS/25KB】

 「定例行事」が決まったら、その年度の営業活動や自社の方針を踏まえ、強く打ち出したい案件などの諸活動を追加していこう。
 できれば、1年計画だけではなく3年~5年といったスパンでの中長期計画も立てることが望ましい。これらの計画を立てることで、日々の業務も長期的な視点で見ることができる。今日の業務が、次の案件、次の計画に効果的につながるよう考えていこう。

一日の流れを把握

 広報の業務は多岐にわたるが、広報の主な業務である報道担当の一日の流れの例を挙げておく。【図表 4】
 まずは主要メディアに全て目を通し、主要記事をクリッピングする。この作業は、指定したカテゴリーの記事を切り抜いて送付してくれるクリッピングサービス会社に委託している企業も多い。自社、業界、隣接業界など対象ごとに分けて配布するが、多忙なトップや経営幹部に見てもらうわけだから、クリッピングする意義や効果を考えて行う。
 昼間は、取材への同席や記者クラブへの訪問、問い合わせ対応、報道チェックなどとともに、社内では広報戦略を検討したり、メディア情報のフィードバックを行う。日頃から社内外で積極的なコミュニケーションを図り、情報受発信部署として最大限努力しよう。

【図表 4】

広報部門の1日作業スケジュール例(報道担当)
出典:佐桑徹『図解でわかる部門の仕事 広報部』2004年(改訂版)
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