企業と生活者懇談会
2010年10月6日 福岡
出席企業:西部ガス
見学施設:創エネハウス

「クリーンエネルギーが創る暮らしの提案」

2010年10月6日、福岡県福岡市の西部ガス創エネハウスで、「企業と生活者懇談会」を開催しました。生活者21名が参加し、同社の企業概要について説明を受けた後、家庭用燃料電池「エネファーム」をはじめとする環境貢献型機器の体感・実証施設「創エネハウス」を見学し、質疑懇談を行いました。 
西部ガスCSR環境室から、因幡俊昭室長、里屋和彦マネジャー、柴田幹彦係長、エネルギー企画部営業企画グループから吉田浩課長、リビング営業部開発推進グループから原田政也副主任、総務広報部広報室から見藤史朗室長、高木敬介課長、藤原徳幸係長が出席しました。 

西部ガスからの説明
■西部ガスの概要■
 1930年(昭和5年)設立された、九州29事業者で最大、全国211事業者で第4位の都市ガス事業者です。福岡県、熊本県、長崎県の北部九州3県の、福岡地区、北九州地区、熊本地区、長崎地区、佐世保地区の約110万戸に都市ガスを供給しています。 

■創エネハウスの概要■
 「創エネハウス」はエネルギーを自ら創りだす家として、家庭用燃料電池「エネファーム」、太陽光発電、太陽熱温水器などを設置し、これらのシステムを活用した温水式床暖房や浴室暖房乾燥機など、最新設備の快適性を体感できるもので、省エネルギー性や経済性などを実証する施設としても活用されています。 
 エネファームは、都市ガス(天然ガス)から取り出した水素と空気中の酸素との化学反応により電気とお湯をつくります。創エネハウスには、このエネファームと太陽光発電を組み合わせた「W(ダブル)発電」が設置されており、エネファーム、太陽光発電の順で発電した電気を使用し、不足分は電力会社から購入します。また、太陽光で発電した電気の余剰分は、電力会社に売却する仕組みとなっています。 
 また、同ハウスは長期優良住宅仕様で設計されており、LED照明や断熱ローイーペアガラスなど、省エネルギー性や環境性に優れた設備も導入されています。 
見学の様子
■創エネハウスの見学■
 創エネハウスは通常の一軒家の広さ(3LDK)のため、建物内部を体感する組と外部で建物概要と設備機器の説明を受ける組の2班に分かれ、入れ替わりながら見学をしました。内部見学では、発電量および消費電力量をリアルタイム表示するモニター「エコノナビット」が節電を意識できる点で注目されていました。また、雲の合間から太陽が出てきた時点で買電から売電に表示が切り替わると歓声が上がっていました。外部見学ではエネファーム機器についての初期コストやメンテナンスの手間など、自宅への導入の可否を検討する質問も出ていました。 
 単体設備だけであれば、ちょっとした改修で既存の住宅に導入できるものも多く、環境への貢献や快適な暮らしの実現について考えるきっかけとなりました。 
西部ガスへの質問と回答
社会広聴会員:
西部ガスの環境への取り組みについて教えてください。
西部ガス:
西部ガスの主な事業は、マレーシアなどから輸入する液化天然ガスを原料にして都市ガスを製造し、お客さまに供給することです。この事業活動での二酸化炭素(CO2)排出量は3.4万トン、これに対しお客さまが都市ガスを使用する際に排出されるCO2は185.7万トンであり、環境負荷低減のためには、お客さま先での排出量をいかに抑えるかが大きな課題となっています。具体的には、産業用・業務用のガスコージェネレーションシステムや家庭用のエネファーム、高効率ガス給湯機「エコジョーズ」などの普及促進を図っています。このほか、水素エネルギーに関する研究や地域への環境保全活動への貢献を行っています。
  
社会広聴会員:
消費者の賢いガスの使用方法について教えてください。
西部ガス:
西部ガスでは省エネに関する実験によりデータを収集し、「エネルギーを知る」「できることから始める」「いいものをきちんと選ぶ」という3段階で省エネを心掛けた生活を送るためのコツをまとめた『省エネBOOK』を作成しました(西部ガスホームページにて公開中)。すぐにできることでも、炎を鍋底からはみ出させないようにするなど「無駄に使わない」、風呂の蓋を閉めるなど「できた熱を逃がさない」、家族が続けて入浴するなど「使い始めたら共同利用」などのコツがあり、チェックリストには、キッチン、バスルーム、リビングそれぞれの具体策と項目別での節約金額も記載されているので確認してみてください。
 
社会広聴会員:
環境貢献型機器の紹介・商品開発について。 
西部ガス:
2009年(平成21年)に発売された「エネファーム」は“エネルギーの農場”という意味で名付けられ、家庭部門における地球温暖化問題の切り札として普及促進を図るため、販売している企業が業界横断的に統一名称として使用しています。エネファームは、水素と酸素の化学反応により発電を行うと同時に、発生した熱をお湯として利用しますが、都市ガス(天然ガス)は、最も効率よく水素を取り出すことができるうえ、CO2の排出量が最も少ない最適な燃料です。また、現行型(固体高分子型燃料電池)のエネファームは、電気使用量に合わせて運転するとお湯が余ってしまうので、家庭で使うお湯の量をベースに運転する仕組みです。現在、より発電効率の高いタイプの燃料電池(固体酸化物型)を研究開発中ですが、これが実用化されるとお湯を使う量が少ない家庭でも導入できるようになります。
 
社会広聴会員:
オール電化との比較について。
西部ガス:
安全面で電気の優れているところは、裸火が出ないことですが、ガスコンロでも、ガラストップの採用などデザイン性を高めるとともに、全バーナーに安全センサーを付けるなど安全性を高めています。また、よくいわれるIHの電磁波の影響については、ガス会社側では研究はしていないので何ともいえません。 
経済面では、オール電化が優れているという試算もありますが、ガスが全時間帯同一料金であるのに対し、電気は使う時間によって料金が異なるため、実際の生活状況を当てはめてみないとモデル世帯どおりの結果とならないケースがあります。また、導入する機器により割安なガス料金メニューがあるので、単純な比較はできません。 
環境面については、省エネ法の基準では火力発電との比較となるため、ガスの方が優れていますが、温暖化対策法の基準では全発電との比較となるため、電気が優位となることがあります。ガス会社としては電力需要の変化に対応し発電量が変わるのは火力発電なので、それと比較すべきと考えています。 
ガス会社に比べ電力会社の規模が大きいため、PRでも差が出てしまっていますが、使ってみて良さを実感していただけるように、当社では体感型ショールームの充実に努めています。
 
社会広聴会員:
天然ガス自動車の普及について。
西部ガス:
天然ガスを燃料として走行する自動車ですが、西部ガス供給エリアで1138台、全国で約3万台普及しています。電気自動車が小型車中心であったり、ハイブリッド車がスタート・ストップを繰り返す運転に向いているのに対し、天然ガス自動車は輸送用大型車、特に高速道路を使って長距離を走るトラックで強みが発揮できるため、今後も棲み分けながら増えていくと思われます。
 
社会広聴会員:
ガスの安定供給のために、石油のような備蓄という考え方はありますか。
西部ガス:
天然ガスは、火力発電や都市ガスとしての供給のほか、製鉄所などでも使われており、たくさんの量が輸入されています。石油は輸入元としてほとんど中近東に頼っているのに対し、天然ガスは、西部ガスではマレーシア、他社ではインドネシア、オーストラリア、米国、カナダなど、比較的政情の安定した、距離の近い国から、分散して輸入されています。そのためリスクは低く、石油のような国家備蓄という考え方はありません。リスクと価格を勘案し、西部ガスでは埋蔵量の最も多いロシアからも少量を直接輸入しているほか、他社がインドネシアやオーストラリアから買い付けた天然ガスも購入しています。事業者間の協力体制はしっかりしており、備蓄基地ではありませんが、九州電力と共同出資して、北九州市響灘地区に安定供給のための大型受入基地を建設中です。
 
参加者の感想から
●プチエコについての細かいデータを具体的に示した『省エネBOOK』は驚きでした。年間の省エネ効果を金額で書いてあるのが主婦としてはとても分かりやすく、やる気が出ました。 
 
●家庭で使うエネルギーの可視化は難しいものですが、「創エネハウス」で体験したエコノナビットのタッチパネルで確認できたことは次世代の省エネライフを考える新しい発見でした。 
 
●なかなか聞けない「ガスと電気の競合・競争」が聞けたのは、面白かったです。 
 
●思い込みでガスは怖いものと思っていましたが、耐火装置、耐震装置等しっかりされていることなどを、再認識することができました。 
 
●都市ガスを販売するだけでなく、環境関連技術の開発や環境負荷の軽減など、いろいろな事業を通じて環境への取り組みに力を入れていらっしゃるのが、印象に残りました。 
 
●ガス、電気、水道が家庭にあって当たり前の生活しか知らない日常にあって、生活で使用するエネルギーを見詰め直す良い機会をいただきました。 
 
西部ガスご担当者より
 今回は、西部ガスの環境に対する取り組みをご紹介できる機会をいただきありがとうございました。 
 私どもは、環境負荷を抑えて快適な住環境を実現するために日々努力してまいりましたが、そのひとつの集大成がこの創エネハウスです。最新の設備でできることを体験いただくことで、皆さまの快適でかつ環境にやさしい生活へ貢献できることを目指しております。 
 これからも西部ガスの環境活動への取り組みへのご支援をお願いいたします。
お問い合わせ先
(財)経済広報センター 国内広報部
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-3-2 経団連会館19階
TEL 03-6741-0021 FAX 03-6741-0022
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