生活者の企業施設見学会
2016年7月8日 東京
企業・団体:東京ガス
見学施設:がすてなーに ガスの科学館

「持続可能な社会に向けて『環境』『エネルギー』のことを考えよう!」

2016年7月8日、がすてなーに ガスの科学館(東京都江東区)で、「生活者の企業施設見学会」を開催し、社会広聴会員20名が参加しました。

概要説明

 東京ガスは1885年(明治18年)に設立され、1969年(昭和44年)には日本で初めてLNG(液化天然ガス)を導入するなど、130年にわたり首都圏を中心とした地域へ都市ガスを供給してきました。現在は、スマートエネルギーネットワークの構築など、エネルギーの安全かつ安定的な供給に向けた総合エネルギー事業を展開しています。 
 がすてなーに ガスの科学館は、次世代層(主に小学生)がエネルギーと環境を楽しく学ぶことができ、さらに、ステークホルダーへ東京ガスの事業内容や新たな取り組みなどを伝える施設として2006年(平成18年)6月に開館しました。見て、聞いて、触って、嗅いでと五感を駆使して楽しみながら理解する展示ゾーンと個性豊かなコミュニケーターによるサポートで、科学と暮らしの視点から、エネルギーと環境の「?(はてな)」を学び「!(なるほど)」を実感するアクティブ・ラーニングの場を創出しています。

見学の様子

 「炎のふしぎギャラリー」では、1872年(明治5年)に横浜でともったガス灯が参加者を出迎えてくれます。これは都市ガス事業の始まりといわれるもので、マントルと呼ばれる発光剤の染み込んだ網袋を使って炎を明るくする工夫や、当時は1本ずつガス灯に点火していたことを聞き、暮らしを豊かにしてきた都市ガスの原点を感じることから見学がスタートしました。ガスや炎の特性を知る体験コーナーでは、炎色反応を利用した明治時代のイルミネーション 「プカ・イルミネーション」やガス入りのシャボン玉に炎を命中させて火をつける「炎のシャボン玉」など、炎を操ることに悪戦苦闘しました。最近では、オール電化の家庭が増え、「当館で炎を初めて見る子どもも多く、炎を怖いと思っている」というエピソードを聞いた参加者は驚いていました。
 「プカのひみつ」では、実物のガス管や気化器などに触れながら都市ガスの製造供給過程をたどります。海外から輸送される天然ガスは、マイナス162度で冷却して体積を600分の1に減らした液体の状態で運搬し、LNGタンクに貯蔵されます。その後、海水のシャワーで温めて気化させ、臭いを付け、都市ガスとして家庭に届けられます。深さ60メートルのLNGタンクの内壁は、マイナス162度の液体が触れた際の収縮に耐えられる凹凸のあるステンレス製、黄色のガス管は、地中で目立ち、地震などで大きな力がかかっても3倍に伸びて壊れないポリエチレン製と、安全・安心に配慮した設計がされ、参加者から感心の声が上がりました。
 「ピカッとフューチャー」では、シェールガスを含めても有限な天然ガスの有効活用について体感します。ガスコージェネレーションシステムが導入された館内では、100キロワットの燃料電池が、ガスから抽出した水素と空気中の酸素の化学反応で電気をつくり、廃熱を冷暖房や給湯に利用しています。また、建物間でエネルギーを融通するスマートエネルギーネットワークの仕組みをゲームで理解し、参加者は限りある資源を次世代に残す方法について考えを巡らせていました。
 また、LNGの性質を学ぶサイエンスショーでは、気体が液体になる様子や凍結したゴムボールが弾性を失い砕ける様子などを観察し、エネルギー・環境と私たちの暮らしとの関わりを学びました。

※プカ:がすてなーにのキャラクター。「天然ガス」「LNG」「都市ガス」「ガスの炎」などの象徴。

参加者の感想から

 「資源の少ない日本において天然ガスの有用性を改めて感じました」「ガスを通してエネルギー・環境を考えるきっかけとなり、暮らしの中でエコを実践していこうと思いました」「興味を引く展示が多く、コミュニケーターの的確な説明で理解が深まりました」「ガスを冷却して液体にし、再び気体にするガスの製造過程を再現したサイエンスショーはインパクトがありました」 

お問い合わせ先
経済広報センター 国内広報部
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-3-2 経団連会館19階
TEL 03-6741-0021 FAX 03-6741-0022
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