生活者の企業施設見学会
2020年2月5日 東京
企業・団体:長谷工コーポレーション
見学施設:長谷工ミュージアム

「マンションの歴史と技術、未来への展望を学ぶ」

2020年2月5日、長谷工コーポレーション 長谷工マンションミュージアム(東京都多摩市)で、「生活者の企業施設見学会」を開催し、社会広聴会員20名が参加しました。

概要説明

 長谷工コーポレーションは、1937年に創業、戦前は木造建築業者として軍需関連企業からの受注を中心に発展し、戦後は官公庁の工事を数多く手掛けました。その後、マンションブームを背景として1968年からマンション建設に進出し、現在はその普及と品質や施工精度の向上に努めています。
 同社は、2019年1月、長谷工グループ80周年記念事業として「長谷工マンションミュージアム」を開館しました。この施設は、7つのゾーンで形成された常設展と、企画展示コーナーで構成され、今回は防災をテーマにした企画展示が行われていました。長年にわたって培ってきたマンションづくりの技術力や商品開発力、それらを支えてきた社員一人ひとりの中にあるモノづくりへの熱い思いが結集されたこのミュージアムで、安全・安心で快適な長谷工グループのマンションづくりについて理解を深めました。

見学の様子

 参加者はまず、360度の大迫力なシアターで、生命と人類の誕生までさかのぼった「はじまりの物語」を視聴しました。太古の昔から、今日のマンションの原点である集合住宅の成り立ちを見ながら、住まいの移り変わりを体感しました。
 シアターを出ると、集合住宅の歴史を振り返るヒストリーゾーンに入ります。長谷工グループのこれまでの歩みを年表で紹介しながら、1920年から2010年代までの集合住宅・マンションの進化や特性、当時の出来事を年代別にパネルで展示しています。また、マンションの販売価格や年間の供給戸数、住宅ローンの金利などの推移がグラフ化された展示や、長谷工グループが携わったマンションの中から約100物件のパンフレットも閲覧できます。 
 続いて、同グループが1970年代に開発した「コンバスシリーズ」と最新の「Be-Next」の実物のモデルルームを見学しました。ここでは、過去と現在の2つのモデルルームを比較しながら暮らしと住居の変遷を体感することができます。例えば、1970年代の壁は、部屋の内側が出っ張り、大きな梁があるのが特徴でした。一方、最新のものでは、梁内蔵耐震壁という、梁が壁の中に内蔵された出っ張りのない壁になり、壁が厚くなったことで遮音性能も向上しています。また、180センチメートルだった天井の高さは扁平梁という幅広の平らな梁にすることで、220センチメートルまで高くなり、開放感のあるすっきりとした住空間になりました。そのほかにも、共用廊下や玄関、水回り、リビングなどの設備の違いを見ることができます。 
 次のゾーンでは、長谷工グループのマンションづくりを紹介しています。マンションづくりは、設計から始まります。図面を手描きしていた1970年代から1980年代にはCADと呼ばれるコンピューターを使うようになります。そして、最新はBIMというシステムで、これまで平面で設計していたものを立体で設計できるようになりました。このように各時代の設計者のデスク周りを再現しています。また、VR映像でまるで工事現場にいるような体験ができたり、実際に使用する鉄筋などの部材や作業服が展示されていたり、長谷工グループのモノづくりを目で見て、触って体感することができます。 
 長谷工グループはマンションを建てるだけでなく、資産価値を維持するための修繕や、建物と設備の劣化による建て替えを実施しています。大規模マンションの工事の実例を、建て替え前後の模型を見ながら理解を深めました。また、マンションの耐震改修をはじめ、外観デザインやエントランスのデザイン改修などのマンションの長寿命化についても学ぶことができます。 
 そして、同ミュージアムでは、未来のマンションと暮らし方についても提案しています。無人コンビニやロボットが運営するレストランなどの共用スペースを模型で展示し、テクノロジーによって家族がより豊かにつながる暮らし方を紹介しています。人工知能と顔認証システムを備えたドアを実際に使用する様子を見学しました。 
 最後に、企画展「マンションだからできる防災」を見学しました。大地震によって建築に関する法律や法令が制定・改正され、それに伴いマンションの構造や設備、コミュニティーの在り方などが変化してきたことを地震災害の歴史を通じて学びました。また、マンションに設置されている防災備蓄倉庫についての説明や、防災グッズも展示されており、災害への備えを目で見て確認することができます。

参加者の感想から

 「日本人の暮らし方の変化の一端を『集合住宅』という切り口で見ることができました」「普段なかなか見られない工事の様子など、楽しみながら学ぶことができました」「過去と現在の暮らしの比較は懐かしくもあり、時代に合わせて快適性や安全性を追求してきたことを実感しました」「情報収集から建設後のサポートまで、全て責任を持って取り組んでいると聞き、マンションというのは生き物のようで面白いと思いました」「長谷工グループの歴史やポリシー、技術力、管理面の品質など、日ごろ漠然と感じていたことが説明を聞いて明確になり、満足感とともにとても安心しました」

お問い合わせ先
経済広報センター 国内広報部
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-3-2 経団連会館19階
TEL 03-6741-0021 FAX 03-6741-0022
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