生活者の企業施設見学会
2014年9月26日 兵庫
主催企業:竹中工務店
見学施設:竹中大工道具館

「人と自然をつなぐ、伝統と革新をつなぐ」

2014年9月26日、公益財団法人竹中大工道具館(兵庫県神戸市)で、「生活者の企業施設見学会」を開催し、社会広聴会員23名が参加しました。

概要説明

 竹中大工道具館は、竹中工務店の創立85周年を記念して1984年(昭和59年)に元町(神戸市)に設立され、30周年を迎えた2014年(平成26年)10月、新神戸駅前に移転しました。建物は地上1階、地下2階で、周辺を樹木に包まれ自然と調和したオアシスのような空間です。 
 60数年前から日本では電動工具が出回り始め、手道具を使う大工が少なくなってきました。大工の精神とその道具を民族遺産として残し、ものづくりの心を後世に伝えることを目的に、日本で唯一の大工道具の博物館「竹中大工道具館」が設立されました。今日までに収集した資料は約3万500点。その中から約1000点を展示しています。 

見学の様子

 館内のシンボルは、高さ7メートル超の「唐招提寺金堂組物」の実物大の模型です。日本の大工が精巧な仕事で木を刻み、建造物を造ったことが実感できます。 
 展示では、先史時代からの様々な道具を実物や復元資料で紹介しています。原始的な斧(おの)に始まり、約2000年前に大陸から伝来した鉄の技術により柔らかい木材を扱えるようになったこと、鎌倉時代後半に伝来した巨大な鋸(のこぎり)が、日本では1人で使えるよう独自の発達を遂げたことなど、時代と道具の深いかかわりを興味深く見学しました。江戸時代には、鍛冶の技術が向上し、建物細部の精度を求める日本では用途に応じて、様々な鑿(のみ)、鉋(かんな)、鋸などが登場します。昭和10年代、日本の大工は平均で179点、多い人は200点超の道具を持ち、世界の大工が約60点だったことに比べ、極めて種類が多かったことに驚かされます。 
 数寄屋造りのスケルトンの茶室を見学しました。数寄屋は自然の丸太をそのまま組んで使う、日本独特の建築方法です。数寄屋大工は複数の丸太をきれいに収めるため、様々な道具を使って組んでいきます。木の模型で、実際にこの組み立てを体験することもできます。茶室の中に入ると、自然の木と大工の技が融合した精緻なつくりに、参加者からは感嘆の声が上がりました。

木と道具に親しむプログラムを体験

 木工室で、堂宮大工から道具の面白さを学びました。鉋削りの実演では、見事な技で削られた檜、松、兵庫県樹の楠などを参加者が手に取り、木の香りや特徴を学びました。その後、参加者が鉋削りの体験をしました。滑らかに削ることは想像以上に難しかったものの、木と道具に触れる楽しさを知り、大工道具の奥深さや面白さを体感できたひとときでした。

参加者の感想から

 「道具の歴史に、日本人の精神が生きていることに感動しました」「あえて集めないと消えていく道具を収集している、その価値は計り知れないです」「名工の大工道具に用と美を兼ねた芸術的な美しさを感じました」「一つひとつの道具を大事に使っていた昔の大工たちが喜ぶ息遣いが聞こえてくるようでした」

お問合せ先
経済広報センター 国内広報部
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