生活者の企業施設見学会
2017年8月25日 東京
主催企業:三菱UFJ信託銀行
見学施設:三菱UFJ信託銀行信託博物館

「私たちの暮らしを支える信託の世界を見に行こう!」

2017年8月25日、三菱UFJ信託銀行信託博物館(東京都千代田区)で、「生活者の企業施設見学会」を開催し、社会広聴会員20名が参加しました。

概要説明

 三菱UFJ信託銀行は、2005年(平成17年)に三菱信託銀行とUFJ信託銀行が合併し誕生しました。「お客さま」「社会」「株主の皆さま」をはじめとするすべてのステークホルダーから“Best”と評価いただける信託銀行でありたい、という想いを込め、目指す姿を「Best Trust Bank for You」と定めています。 
 2015年(平成27年)10月にオープンした三菱UFJ信託銀行信託博物館は、信託をテーマにした日本初の博物館です。信託発展の歴史と信託の多様性、信託の担い手が「社会を支え人々の信頼に応え続けてきた存在」であることを、映像や歴史的資料、エピソードなどを通じて体感できます。

見学の様子

 三菱UFJ信託銀行信託博物館の「ガイダンスシアター」「信託の歴史ゾーン」「企画展コーナー」、そして「付属資料室」を見学しました。 
 まず、同館の概要について説明を受けた後、「ガイダンスシアター」で信託の概論を学びました。「信託」とは、自分自身や大切な人のために、信頼できる人に財産などを託す行為のこと。歴史の中で、他人を信じ、財産などの運用・管理を託する考え方は、世界の各地で、古くから登場しています。願いを込めて大切な財産を託す「委託者」、信頼を受け止めて託される「受託者」、託された財産から利益を受ける「受益者」、この三者を結ぶ「信頼の三角形」が信託の本質であり基本形だそうです。 
 次の「信託の歴史ゾーン」では、「信託の萌芽」「信託の源流」「信託の発展」、最後に「日本の信託」の流れで、信託にまつわる様々なドラマを、ダイナミックな壁面グラフィックと展示資料で体感しました。 
 紀元前から、様々な地域で現在の信託に通じる仕組みがありました。古代エジプトのパピルスに記された「ウアーの遺言」や、古代バビロニアの「ハンムラビ法典」に類似の制度が見られ、古代ローマ時代には財産を法定相続人以外の人に譲渡する「信託遺贈」が盛んに行われていました。このような仕組みは日本にも見られ、平安時代に空海が開設した「綜芸種智院」では、一般の人々に教育の機会を提供するために、藤原三守から託された財産を活用していました。また、織田信長は農民から集めた米を町衆に預けて運用させ、皇室の暮らしを支えました。 
 信託の原型は中世イングランドで誕生したユースという仕組みです。戦いに向かう十字軍の兵士が、残された家族が経済的に困らないように、信頼できる友人に財産を譲り渡したことが始まりとされています。ユースが広く利用されるようになると、国王や領主は相続料などの各種上納金が激減しました。国王ヘンリー8世は収入源を復活させるために、「ユース法」でユースを禁止しました。こういった紆余曲折を経ながらも、人々の強い想いを受け、ユースはその対象や利用を幅広く広げていき、信頼が重視される仕組み「トラスト(信託)」へと発展していきました。 
 その後、信託はアメリカなどにも伝わり、産業の発展とともに、インフラ整備や商取引に活用され、法人受託者(信託会社)が登場します。 
 明治の後期に日本に導入された信託は、信託銀行が主な担い手となり、戦後復興と高度成長を支える資金調達手段として、大きな役割を果たしました。 
 同館の一角に、ピーターラビットTM関連の展示もあります。作者ビアトリクス・ポターTMは、自分の愛した英国湖水地方の自然を「ナショナル・トラスト」に託し、そのおかげで、今も絵本と変わらない美しい景観が保たれています。同社は、作者の想いとピーターラビットTMに、信託の責務や誇りを重ね合わせ、イメージキャラクターに採用しました。参加者は、信託の長い歴史の中で、次々に紹介されるエピソードに、興味深そうに聞き入っていました。 
 続いて、企画展「こんなところに信託が」では、実は身近なところにたくさんあって、世の中でいろいろと役立っている信託の具体例について、映像とともに学びました。商業施設や街づくりなどにも信託が活用されていて、金銭や有価証券はもちろん、年金、不動産、知的財産権の管理にも使われていること、遺言の代用にも用いられていることなどの説明がありました。信託銀行が管理する閣僚信託など、初めて知る興味深い話もあり、驚きの声が上がっていました。 
 最後に、「付属資料室」を見学しました。貴重な信託関係の古書、昔の信託会社の株券やパンフレット、調査報告書などもあり、蔵書数は5000冊以上、貸し出しも可能だそうです。「信託の歴史ゾーン」で説明された、たくさんの出来事や人物などに関する書籍や資料を実際に見ることができます。東京法律学校の講義録から、「トラスト」が「信託」と訳された時期が1886年(明治19年)ごろだとされていること、明治時代の担保付社債信託法施行のころに「信托」から「信託」に代わったこと、また、『ヴェニスの商人』『レインマン』などの文学作品や映画の中にも様々な形で登場する信託や、「ウォルト・ディズニー」「エルビス・プレスリー」「マイケル・ジャクソン」などの遺言に関わる信託の紹介もあり、参加者は、信託を身近なものと感じているようでした。 

参加者の感想から

 「普段 気に留めていなかった『信託』という考え方が、実は日常のいたるところで活用されていることが認識できました」「誰かのために信じて託すという信頼の三角形が、よく理解できました」「信託の由来と過去に果たしてきた社会的貢献の大きさを知りました」「ピーターラビットと信託の関係を知り、信頼ある仕組みをより理解できました」「付属資料室の豊富な資料に驚きました」「『企画展』では“信託”の幅広さが分かりました」

 

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