暮らしとエコロジー-「ライフレポーター」アンケート-
内容 |
(財)経済広報センター(会長:豊田章一郎)では、このたび、当センターの女性モニターである「ライフレポーター」585名を対象に、「暮らしとエコロジー」というテーマでアンケートを行い、その結果をとりまとめました(回答者 389名、回答率66.5%)。 現在、地球環境に対する関心は非常に高まっています。そこで、今回のアンケートでは、地球規模の環境に対する意識と日頃の生活における実践について、ライフレポーターの方々の意見を聞いてみました。
その結果、
9割以上が地球環境の悪化を防ぐため「現状より不便になること」を容認している、
8割以上が地球環境に配慮した生活を実践している、 地球環境の悪化を防ぐにはまず「生活者」の実践、次に「企業」と「行政」の取り組みが重要である、 今後、地球環境に配慮した社会を構築するには「生活者の意識・行動改革」と「リサイクル・システムの確立」が重要である、 将来の地球環境については悲観的意識が過半数を占める、 ということがわかりました。 <ライフレポーターシステム> 全国から公募により選出された女性生活者で構成される「ライフレポーター」を対象にアンケート等を通じて経済界や企業に対する意見を集約したり、各地で行政・企業・生活者の直接対話(フリートークサロン)等を開催しています。 <「暮らしとエコロジー」アンケート結果要旨>
「地球環境に関する意識について」
現状より不便になることへの意識 地球環境の悪化を防ぐために、現状より不便になることについての意識を尋ねたところ、「不便になってもかまわない」が17.0%、「不便になるのもやむをえない」が75.1%となり、両者を合わせた92.1%が不便になることを容認している。
1.地球環境問題の改善に重要な取り組み
地球環境に関わりの深い各問題を改善するため重要な取り組みを尋ねたところ、ほとんどの項目で「個々の企業や国を超えた全世界的な規模での環境への取り組み」のポイントが最も高かった。 「河川・海洋汚染」と「ゴミ問題」では「生活者の日常的な意識と行動」のポイントが最も高い。(複数回答)
「日頃の生活行動とエコロジーについて」
3.地球環境に配慮した生活の実践度
日頃、地球環境に配慮した生活を実践している度合いを尋ねたところ、「十分実践している」(6.2%)と「ある程度は実践している」(74.3%)を合わせた実践派は80.5%で、「あまり実践していない」(16.2%)と「ほとんど実践していない」(2.1%)をはるかに上回っている。
3.日頃の買い物行動
日頃の買い物行動について、各項目の実践度を尋ねたところ、「エコマーク商品の購入」と「詰め替え商品の購入」については、約半数が「ほぼ 100%実行している」と答えた。 「環境問題に積極的なイメージの企業の商品の購入」「自然素材利用の商品の購入」「環境に配慮した商品の購入」についても、「ほぼ 100%実行している」と「実行することもあれば、しないこともある」を合わせると7割を超えた。
3.買い物以外の日頃の生活
買い物以外の日頃の生活について、各項目の実践度を尋ねたところ、「節水を心がける」「テレビなどのスイッチをこまめに切る」「冷暖房を控えめにする」については、「ほぼ 100%実行している」が6割を超えた。 「マイカーは必要以外乗らない」「短距離なら歩く」「リサイクル製品を利用する」についても、「ほぼ 100%実行している」と「実行することもあれば、しないこともある」を合わせると、7割~9割以上の実践度となる。 3.ゴミの捨て方やリサイクルへの取り組み ゴミの捨て方やリサイクルについて、各項目の実践度を尋ねたところ、「ゴミを分別して捨てる」「空き箱などを再利用する」「家電の耐久期間を長くする」については、「ほぼ 100%実行している」と「実行することもあれば、しないこともある」を合わせると、実践度は約8割~9割となった。 3.自分の生活行動と地球環境との関わり 自分の生活行動と地球環境との関わりについて尋ねたところ、「地球環境の悪化を防ぐためには、生活者一人ひとりがもっと実践すべきだ」(45.8%)が最も多かった。次は「一人ひとりの実践は当然であるが、企業や行政の責任で解決すべきだ」(39.1%)で、この2つで8割を超えた。
「今後のエコロジー社会のあり方について」
8.地球環境に配慮した社会を構築する上で優先すべき課題 地球環境に配慮した社会を構築する上で優先すべき課題を尋ねたところ、「生活者の意識改革と行動様式の変化」(27.8%)が最も多く、「リサイクル・システムの確立」(21.5%)がそれに続いた。(複数回答) 8.地球環境の面から見た10年後の生活イメージ 地球環境の面から見た10年後の生活イメージを尋ねたところ、「現在よりはるかに地球環境を重視した社会システムが整備されている」( 6.4%)と「現在よりは地球環境に配慮した生活様式が浸透している」(34.7%)の合計は41.1%であるが、「現在とほとんど変わらず、地球環境問題はあまり改善されていない」(24.4%)と「現在よりさらに地球環境問題が深刻化している」(32.6%)の合計は57.0%であり、悲観的イメージが楽観的イメージを上回った。 以 上 |
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