ニュースリリース

2012年度

高齢になっても自立した健康で文化的な生活を
~医療機関・サービスの改善を求める声が上位に~
-「高齢社会のあるべき姿に関する意識調査」の結果について-
2012年 9月12日
経済広報センター

 一般財団法人 経済広報センター(会長:米倉 弘昌)は、6月、全国の「eネット社会広聴会員」(3,153人)に「高齢社会のあるべき姿に関する意識調査」を実施した。

 わが国では急速な高齢化が進行しており、経済・社会活動のあらゆる分野において高齢社会を前提にした対応が不可欠となっている。とりわけ、住まいやまちのような社会資本の形成には、早い段階から、将来を見据えた住宅・都市・地域政策の実施を急がねばならない。しかし、現状では高齢者が満足できるレベルの生活を保障するまでには至っておらず、官民双方での実効ある取り組みにつなげるための検討をさらに進める必要がある。
 そこで、経済広報センターは、高齢社会におけるまちづくりやサービスのあるべき姿について意識調査を行い、その結果を取りまとめた。

1.調査結果(要点)

 今回の調査結果からは、高齢社会の進展と人々の認識には乖離があることが浮き彫りとなるとともに、高齢になっても現在の住居に住み続け、身近な機関や施設を利用し、自立した健康で文化的な生活を送りたいといった人々の意識がうかがえた。また、「利用したい」「改善してほしい」などにおいて医療関連の回答が1位に挙がったことから、医療・介護サービスの充実に向けた一層の取り組みの強化が望まれる。

1.高齢社会の進展に関する認識
  高齢者人口および高齢者単独世帯数は、実態より少ないと認識している人が多く、 要介護状態になる期間は、実態より長いと認識されている

2.高齢者に必要な施設・サービス
 (1) 高齢者になったときに利用したい施設等の上位5位は、「銀行」「公共交通」「図書館」「郵便局」  「温泉・入浴施設」

 (2) 自宅の近くにあった方がよい施設等の上位5位は、「病院などの医療機関」「公共交通」「郵便局」「銀行」「図書館」

 (3) 利用したいサービスの上位5位は、「診察(通院)」「宅配型(オンラインショッピングなど)」「家事サポートサービス」「路線バス」「コミュニティバス」

 (4) 改善してほしい公共施設の上位5位は、「病院などの医療機関」「道路(歩道を含む)」「役所な  どの行政機関」「公民館(コミュニティセンター、集会所)」「介護サービスを受けられるケア施設」で、改善してほしい公共サービスは、「医療」「行政手続き」「介護」「交通」の順でニーズが高い

3.高齢者に必要なコミュニティの場
 (1) 65歳以上が現在、交流・活動しているコミュニティの場の上位5位は、「公民館」「図書館」「スポーツ施設」「美術館・博物館・史料館」「カルチャースクール」 

 (2) 高齢者になったとき交流を持ちたい、活躍したいと考える理想のコミュニティの場の上位5位は、「公民館」「カルチャースクール」「高齢者が働ける職場」「図書館」「スポーツ施設」


2.調査対象
  経済広報センターが組織する、全国4,040人の「社会広聴会員」の中のeネット社会広聴会員(3,153人)を対象に実施。
 
  ・ 調査期間:2012年6月7日~6月18日
  ・ 有効回答数:1,991人(63.1%)
  ・ 調査方法: インターネットによる回答選択方式および自由記述方式

 



「高齢社会のあるべき姿に関する意識調査」結果の概要
 

 一般財団法人 経済広報センター
 

1.高齢社会の進展に関する認識
 (1) 高齢者人口の割合
 
 実態と認識にずれ
 日本の総人口に占める65歳以上人口の割合が、4人に1人になるのは何年後と思うかを聞いたところ、推計では「1年後」であるのに対し、「5年後」が最も多い。同様に、日本の総人口に占める75歳以上人口の割合が、8人に1人になるのは何年後と思うか聞いたところ、推計では「2年後」であるのに対し、「10年後」が最も多い。高齢者人口は実態より少ないと認識している人が多いことが分かる。

 (2) 高齢者単独世帯の推移
 高齢者単独世帯数は、実態より少ないと認識

 現在、65歳以上の単独世帯は、1980年に比べて何倍になっているかを聞いたところ、推計では約5倍であるのに対し、「3倍」が最も多く、実態より少ないと認識している人が多いことが分かる。

 (3) 要介護状態になる期間
 要介護状態になる期間は、実態より長いとの認識

 年を取って要介護の状態になるのは、男女それぞれどのぐらいの期間になると思うかを聞いたところ、推計では男性が1.8年、女性が3.2年であるのに対し、男女いずれの要介護期間においても、「約5年」が最も多く、要介護状態になる期間は、実態より長いと認識されていることが分かる。

2.高齢者に必要な施設・サービス
 (1) 利用したい施設等
 文化・教養を高めたいニーズも
 高齢者になったときに利用したい(65歳以上には、引き続き利用したい、新たに利用したい)施設等を聞いたところ、上位5位は、「銀行」「公共交通(鉄道、バスなど)」「図書館」「郵便局」「温泉・入浴施設」となっている。3位に「図書館」、6位に「美術館・博物館・史料館」、9位に「名所・史跡・観光施設」が挙がっていることから、「文化・教養を高めたい」といったニーズの高さがうかがえる。

 (2) 自宅の近くにあった方がよい施設等
 1位「病院などの医療機関」、2位「公共交通」は全世代共通

 高齢者になったときに(65歳以上は現在)、自宅の近くにあった方がよい施設等を聞いたところ、上位5位が「病院などの医療機関」「公共交通(鉄道、バスなど)」「郵便局」「銀行」「図書館」となっている。1位「病院などの医療機関」、2位「公共交通」は全世代共通である。

 (3) 利用したいサービス
 自己負担を軽減するサービス需要が浮き彫りに

 高齢者になったときに利用したい(65歳以上は、引き続き利用したい、新たに利用したい)サービスを聞いたところ、上位5位が「診察(通院)」「宅配型(オンラインショッピングなど)」「家事サポートサービス(掃除、配食サービスなど)」「路線バス」「コミュニティバス」となっている。生活に必需となるサービスが上位に挙がっている一方で、自己負担を軽減するサービスのニーズも高いことが分かる。
 
 (4) 改善してほしい公共施設
 1位は「病院などの医療機関」

 高齢者になったとき(65歳以上は現在)、現在住んでいるまちで改善してほしい公共施設は何かを聞いたところ、上位5位が「病院などの医療機関」「道路(歩道を含む)」「役所などの行政機関」「公民館(コミュニティセンター、集会所)」「介護サービスを受けられるケア施設」となっている。
 
 (5) 改善してほしい公共サービス
 1位は「医療」

 高齢者になったとき(65歳以上は現在)、現在住んでいるまちで改善してほしい公共サービスは何かを聞いたところ、「医療」「行政手続き」「介護」「交通」の順にニーズが高く、ほぼ同等の数値となっている。

3.高齢者に必要なコミュニティの場
 (1) 現在、交流・活動しているコミュニティの場<65歳以上>
 過半数が「公民館(コミュニティセンター、集会所)」

 65歳以上に、現在、交流・活動しているコミュニティの場について聞いたところ、上位5位が「公民館(コミュニティセンター、集会所)」「図書館」「スポーツ施設(スポーツクラブを含む)」「美術館・博物館・史料館」「カルチャースクール」である。「公民館」は過半数となっている。
 
 (2) 理想のコミュニティの場
 「公民館(コミュニティセンター、集会所)」は、理想のコミュニティの場

 高齢者になったとき(65歳以上は現在)交流を持ちたい、活躍したいと考える理想のコミュニティの場について聞いたところ、上位5位が「公民館(コミュニティセンター、集会所)」「カルチャースクール」「高齢者が働ける職場」「図書館」「スポーツ施設(スポーツクラブを含む)」となっている。
お問い合わせ先
経済広報センター 国内広報部
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-3-2 経団連会館19階
TEL 03-6741-0021 FAX 03-6741-0022
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